11・13思わぬ出会い (2010/11/14)
今日はよく歩いた。家~リベルダーデ間3往復。1往復が2.5キロほどであるから合計約7.5キロ。日本の一般人が1日どれくらい歩いてるのか知らないが、僕は普段で5キロほど歩くから、7キロを超えると疲れたという感じがして、もうあまり歩きたくなくなる。さすがに3往復目になると、バスを使おうかと思ったが、待てども待てども来ないのであきらめて歩いてしまった。 倹約と健康のためもあるが、歩いて写真を撮る目を鍛えるというのもある。もちろんバスやメトロの中でもできるが、密閉された空間であまりジロジロと見ていると、さすがにブラジルでも変に思われてしまう。だからあまり、見ないように気をつけている。それでも、日本だと胡散臭そうに睨みかえされることがしばしばあるので、結構ジロジロ見ているのかもしれない。 歩いていて、思わぬ人に出会うのも楽しい。逆にあいたくない人間に出会ってしまうことも当然あるが、そういったときは、無視すればいいだけである。今日もブラジル人の知人に15年ぶりあった。 交差点で信号を待っていると、後ろから肩を叩かれた。もし、周囲に人がたくさんいなかったら、かなり驚いたと思う。 「オイ! アキノリ 元気か!!」彼の顔をじっと見つめた。眠たげな目、ちょっと黒い肌・・・・・、数秒後にやっと思い出した。「あっ、ホベルト!」雑誌社で働いていた頃、日本が好きで、日系日本人と結婚していた消防局員がしょっちゅう遊びに来ていた。それがホベルトであった。少し貫禄がつき、白いモノがちらほらと目についたが、ほとんどその姿はあの頃のままであった。はにかむような笑顔は、まったく同じであった。 「あ~、もう何年になるかな。今どうしているの」「フリーでやっているよ。だけど、どうしてこんな所にいるの?」「ああ、今俺は警察で働いていて、昇級試験を受けにきていたのさ」「えええっ、警察官。すごいね~。あのホベルトが警察官!!」 ホベルトは気のいい奴で、非常にまじめだがひょうきんな所があって一緒にいて楽しい男であった。 「今度飯でも一緒に食べようよ」「電話教えてくれよ」そういって電話を交換し別れた。 わずか、これだけの出会いであったが、ウツウツと最近あった嫌なことを知らず知らずのうちに考えながら歩いていた僕は、パッと花が咲いたような明るい気持ちになった。
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