12・25 クリスマス (2010/12/25)
クリスマスのセントロを歩く。 買い物客が夜遅くまでプレゼントを探していた昨日とはうって変わって、今日は、人も少なく、どこか間延びした雰囲気が漂う。みんな、旅行にいったり、家でご馳走を食べているのだろう。今出歩いている人は、貧しい人か、家や家族のない人、そんな感じである。僕自身もそんな一人である。 ジレイタ通りをセ広場のはずれにさしかかったところで、カテドラル(大聖堂)の鐘が狂ったようになり始めた。ガランガラン・・・・、心地よい音はいえないまでも、苛立たされるような音ではない。 セ広場は、どこにも行く所のない人たちで溢れていた。カテドラルの正面の広場では、舞台が作られ、ボランティアらしい人々が歌ったり踊ったりしている。そのすぐ正面では食べ物が配られていた。ここに居れば、確かに寂しさ侘しさを感じずにすむ。 普通以上の生活をしている人々の中にも入っていけない自分もあるが、ここに集まった人々の中にも入っていけそうにもない自分を感じる。つくづく我侭な、寂しい人間なのだな、と思う。こんな人間なのに、時に人恋しくなる。クリスマス、正月、僕にとってそんな時である
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