1・4 予防注射 (2011/01/05)
「犬の狂犬病の予防注射注射の時期ですよ」という電話が獣医からかかってきた。そういえば、毎年、年始めに行っていた。そんなことを考えながらアパートのエレベーターに乗っていると、17階に住むパウロが乗り込んできた。 「子供たちは元気?」子供とは犬たちのことである。彼は大の犬好きで、野良犬を見つけてきては自分で飼ったり、飼い主を探したり、犬にとっては天使のような人なのである。 「犬を注射しなきゃならないんだ」ふと注射のことが口に出た。 「えっ! 去年の8月ごろ、狂犬病の予防注射を受けた犬が、たくさん死んだっていう事件があったんだよ。うちの犬は怖くて、まだ、注射をしてないんだ」 よくよく聞いてみると、その注射は市が行っている無料の予防注射だったらしい。この話を聞いて、犬たちの注射を今するべきか、ちょっと迷いがでてきてしまった。犬とはいえ、彼らは僕にとってかけがえのない家族である。息子よりも僕と一緒にいる時間は長い。旅行から帰ってきて、大喜びで迎えてくれるのも彼らである。もし、犬たちが死んでしまったら、そんなことを考えるだけでも恐ろしい。 ブラジルの市や、国のやることは、本当にズサンである。これがもし人間だったらどうする気なのだろう。無料の予防注射はできるだけ受けないようにするのが得策だと、つくづく思う。
 | 今年初めての散歩に出かけて、疲れて眠るアズミ。僕も朝寝をしたくなってしまった |
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