1・20 格差 (2011/01/21)
サンパウロ市近郊の町、サンベルナルドに行ってきた。大昔、友人と夜ナイトクラブに行ったことが1度あったが、それっきり行く機会はなかったのだが、今回は仕事でたまたま行くことになったのだ。工業の町ということは聞き知っていたので、どちらかというと暗い感じの町ではないかと、勝手に想像していた。 驚いたのは、町の中心部あたりに高層ビルがドンドン建築されていることと町の周辺にファベーラが多いこと。特に高級アパートとファベーラがくっつくようにあるのが興味深かった。 貧乏人からすれば自分の家のすぐ隣に、金持ちがすむというのは面白くないだろうし、金持ちからすれば、いつ襲われるかもしれない、といつも不安に思いながら暮らすのはストレスが溜まるだろう。どちらも居心地が悪い。 ブラジルの特徴として、この大きな格差があるが、最近は少しずつ縮まってきているとは言われている。 インフレが落ち着き分割払いができるようになって、誰もが携帯や電気製品、車を購入することができるようになった。知人のブラジル人の車を見て「凄いね。車が買えるなんてよっぽど儲かっているんだね」と、僕がいうと、彼は「どうして君も買わないんだい。月々500レアルも払えば、簡単に買えるのに」と彼はキョトンとした顔でいう。 確かに、その通りであるが、駐車場代からガソリン代、さらに税金、保険なんてことを考えると僕にはとても維持できない。そんなことをなにも考えずに購入する人もいるらしく、月賦を完遂しないままに、車を手放してしまう人も随分多いという。いろんなモノを月賦で買いすぎて、首が回らなくなる人もいるらしい。こんなブラジル人を見ていて、最近、アメリカの二の舞にならなければいいが、と少し心配になる。
 | 格差が縮まり、生活は便利になったように見えるが、お金にあえぐ人が増えてきた。お金に困って犯罪が増え、結局、治安はよくならない |
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