2・4 ブラジルへの逃避行 (2011/02/05)
元相撲取りのプロレスラーが、プロレスを引退して、ブラジルの農場で働きながら、子供たちに相撲を教えという。 相撲では小結まで、プロレスでは新日のIWGPチャンピョンにまでなった華々しい略歴を持った選手であるが、ギャンブル好きで奥さんにも逃げられるような、はっきりいってダメ人間らしい。マスコミに平成の借金王という名前をつけられほど大きな借金も作ったようだ。 たぶん、自分に甘く、節操がなく、反省するということを知らない精神的に弱い男なのだろう。しかし、彼が失敗や挫折をするたびに、いろんな人が救いの手を差し出し、最後は引退興行までしてもらった所を見ると、人間的には、どこか憎みきれない愛らしい点がある男なのだと思う。 ブラジルに来て農場で働きながら・・・・というのはブラジル出身の猪木にでも助言されたのだろうが、ブラジルで金を稼ぐということはそんなに甘いものではない。精神的に弱い人間が、日本でうまくいかないからと逃げ出してやってきてうまくいくわけがない。 とここまで書いて、自分を振り返ってみてはっとした。彼ほどではないが、僕自身も日本でうまく社会に溶け込めず、ブラジルにきたような部分はある。 しかし、自分の場合は背水の陣でブラジルに渡ってきたことは確かである。マスコミの記事の書き方もあるのではあろうが、彼があまりにも安易な気持ちでブラジルに来るような感じを受けずにいられない。そんなせいか、彼の行動を、どうしても批判的な目でみてしまう。
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