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南米漂流
     今日のブラジル 写真日記 (Photog...  (最終更新日 : 2020/03/28)
5・31消えたストリートチルドレン [画像を表示]

5・31消えたストリートチルドレン (2011/06/01) サンパウロの町を歩いていて何が怖いかというと、ストリートチルドレンである。18歳までは、罪を犯しても罪にならない、ということを彼らもちゃんとしっており、ほとんどすき放題なことをしている。彼らが襲ってきて身を守るためであっても、大人が彼らに暴力を振るうと過剰防衛になって逆に罪になってしまう。もう、こうなると手に終えない。例え、年齢は未成年と言っても、大人以上に大きな身体の子供もおり、こういう奴に襲われると怖い。
 そのストリートチルドレンが最近、僕のすむセントロ付近ではめっきり見なくなった。市が、彼らを捕まえて施設に入れているのか、はたまたクラックや安価な麻薬の吸いすぎで死んでしまう子供が増えたのか?
 かなり昔、彼らを取材したことがある。その当時は、親が暴力を振るうために、家出をする子が多かった。「お母さんが叩くから逃げてきちゃった。仲間と居る方が楽しいしね。でも、今一番食べたいものは母さんの作ったフェジョアーダかな・・・」彼らのほとんど全てがシンナーやクラックを吸引しており、中には普段でも目がトロンとしたり、舌がうまくまわらず、何を言っているのか解らないような子もいた。接している限りでは、皆性格の良い子供たちばかりであった。そのグループのボス格の聡明な少年の言葉が今でも印象に残っている。「僕たちの命は風のようなものさ。きっと大人になる前に死んじゃうだろうね・・・」
 取材後バール(軽食屋)で昼飯をご馳走した。頼んだのは焼き肉の定食だった。しかし、彼らはフェジョン(豆)とご飯しか食べなかった。彼らに紹介してくれた友達によると、「肉なんてほとんど食べたことがないから、フェジョンとご飯だけでいいのさ」という話だった。
 子供たちが強盗を働くのは、麻薬欲しさのためである。また、罪にならない彼らを使って、強盗をやらせるずるい大人もいるらしい。
 ブラジル人の友人と町を歩いていると、ストリートチルドレンにお腹がすいているので、食べ物を買うための小銭をくれ、とせがまれた。あまりにみすぼらしい格好をした少年だったのでおもわずポケットにある小銭をあげた。それを見ていた友人に「彼らは、食べ物を買うのではなく、麻薬を買ってしまうのでお金をあげちゃだめですよ」と注意された。多分、友達の言うとおりであろう。結局、社会のひずみは一番弱い子供に向かう。悲しい現実である。

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朝おきると窓の外は真っ白な靄で覆われていた。この靄のおかげで今朝はガリューロス国際空港に多くの飛行機が着陸できず、近郊の町に着陸した飛行機も多い。


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