8・1 休み明け (2011/08/01)
冬休みがやっと終わり、今日から学校が始まる。朝の散歩が、通学の学生たちで歩きづらい。治安が悪いので、まだ小さな子供たちは大人が学校まで送り届けるのが一般的である。スクールバスや、車で送り届けるのが普通らしいが、余裕のない家庭では親が歩いて送り届ける。中には2,3人の子供と母親が、更に犬まで連れて道一杯に広がってだらだら歩くから歩きづらくしょうがない。彼らがいない間、快適な散歩ができていただけに、これから朝の散歩がちょっと憂鬱だ。 今の日本は様変わりしてしまったかもしれないが、僕が日本にいた頃は、ランドセルに身体が隠れるような小さな子供も、頑張って自分の荷物は運んでいた。そんな微笑ましい姿を4月に見るたびに春がきたことを感じたものである。ところがサンパウロの子供たちは母親に荷物を持って行ってもらう習慣があるようで、教材の入った子供のリュックサックを母親が背負っていく姿をよく見かける。子供が小さければそれも仕方がないと思うのだが、子供が母親よりも大きくなっても、荷物を母親に持ってもらっている子供を見かける。こんな親ばかぶりはあまりにもコッケイであきれてしまう。 うちの息子も母親を追い抜くまで、荷物を持ってもらっていたようだ。犬の散歩途中に、かばんを背負った母親と息子にばったり会った。「おまえは、バカじゃないのか。恥ずかしくないのか」と息子をなじっていると、横から母親が、「子供が重い荷物を持つと背骨に悪いのよ!」と言いかえしてきたので、口論になったことがある。こういう親バカが多いからブラジルは自分勝手な人間が多いのである。自分の息子ながらはずかしくなった。 しかし、それ以来息子は自分でカバンを持っていっているようである。今では、僕よりも力が強くなり、リベルダーデでお米など重いものを買うときは、運ぶのを手伝ってもらっている。
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