8・2 ポン・フランセース(フランスパン) (2011/08/02)
一般ブラジル人のカフェ・ダ・マニャン(朝ごはん)の定番といえば、コーヒーにポン・フランセースそして果物で、朝、パダリア(パン屋)に焼きたてのポンを、夫が買いに行くのが普通らしい。 ポン・フランセーザとはフランスパンのことであるが、あくまでブラジル風フランスパンである。僕自身も日本で作られたフランスパンしか食べたことがなく、本場フランスのパンがどういうものかしらない。だから、ぱりっとした厚い皮に中がフカフカ、それがフランスパンだと思い込んでいる。 一昔前、サンパウロで食べるポン・フランセースは「できたて、アツアツのポンはうまいぞ~」と結構グルメの友人がいうほどおいしいものであった。それが、近頃、どうもおいしくない。特にスーパーで買ったモノは、粉が古いのか、余分なモノを混入しているのか、古いような変な臭いがしておいしくない。味もそうだが、何より変わってしまったのは固くならなくなったことだ。昔のものは1日もおいておけば、あっという間にカチカチになってしまったが、今は2日、3日置いていてもほとんど固くならない。おそらく何らかを入れて固くならないようにしているのだろう。 唯一、ポン・デスーカルという、中の上クラスのスーパーで買うパンは臭いも少なくそこそこ食べられたが、最近味が落ちてしまった気がしてならない。うちの近くにもおいしいことで有名なパン屋があるが、サービスが悪く、高いので、一切行かない。そんなに我を張らず、おいしいパンが食べられるのなら、その店で買えばいいじゃないかと、思うのだが、どうも嫌なのだ。自分の頭の固さがつくづく嫌になる。 無農薬のレタスにハムや肉を挟んでパンを食べるのが、僕の一番好きな食べ方であるが、久しぶりに、レタスが手に入った。そこで、どうしてもおいしいパンに挟んで食べたくなった。どこかに、おいしいパン屋はないものかと考えていると、サンパウロでも超老舗のジョンメンデス広場にあるパン屋のことが思い当たった。友人曰く、サンパウロで一番古い? パン屋らしい。家から歩いて10分ほどのこの店に写真を撮るついでにパンを買いに出かけた。 パンはたいてい量り売りである。9個買って4,90レアル。パンをめったに買わない僕には、それが高いのか安いのか、解らないが、1個日本円で25円。他のパン屋のモノに比べて、少し大ぶりな感じがする。 そして肝心の味は、以前食べたモノに比べて、飛びぬけておいしいとは思わなかったが、あの嫌な臭いは感じられなかった。これから、パンが食べたくなったら、この店に買いにこよう。そこそこおいしく食べられるパン屋がみつかって、生活が広がったようでうれしい。
 | ブラジルの国花、イッペーローザが散り始めた。もう、春も近い。 |
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