移民百年祭 Site map 移民史 翻訳
南米漂流
     今日のブラジル 写真日記 (Photog...  (最終更新日 : 2023/01/16)
8・21 おいしいフェジョアーダ [画像を表示]

8・21 おいしいフェジョアーダ (2011/08/22) 数ヶ月ぶりにフェジョアーダを食べに行く。ずっと食べたいと思っていたがバールで食べるフェジョアーダも20レアル(1000円)ちかくするために躊躇していたのだ。以前は庶民の食べ物であったフェジョアーダも最近すっかり高くなってしまい、僕なぞにはとても気軽に食べに料理ではなくなった。
 フェジョアーダはシュラスコと双璧のブラジル料理で、奴隷制時代に、主人が捨てた豚の内臓を奴隷が拾集めコトコト豆と一緒に煮たのがはじまり、と一般的には言われているが、実際ははっきり解っていないようだ。
 おいしいフェジョアーダを食べるとなるとやはりなかなか難しい。しばらく食べていなかったのは高いばかりでおいしい店がどこにあるのか知らなかったこともある。最後に知人に連れて行ってもらった店は、煮込み方がたらずおいしくなかった。これは、と思う店が少なくなったことも確かである。
「今日は寒いし、たまにはいいものを食べようと」いうことになった。友人が選んだのはサンタ・シシリア地区にある「スター・シティ」。以前僕も名前を聞いたことはあったが行ったことはなかった。
 名前が英語なので今風の洒落た感じの店かと思っていたが、店に入ると、その古い作りに驚いた。テニスコートほどの広さに、年季の入ったテーブルと椅子、そして白い上着をつけた無愛想な顔をした、長年働いてきた風のガルソン。リオのセントロあたりにある古いレストランやバーそっくりの作りである。こんな雰囲気の店もまだサンパウロに残っていたのだ。聞くと50年以上の歴史があるらしい。僕も友人もすっかりうれしくなってしまった。
 ちょと時間がかかったが出てきたフェジョアーダは薄塩で、ドロドロではないがしっかり煮込まれた、ライトなフェジョアーダだった。「これはいける! いくらでも食べられそうだよ」一口食べて思わずつぶやいた。
 中にはいっているモノはカルネセッカとソーセージが多かったので、ゲテモノ好きの僕は、耳と足を頼む。やはり、最近はこうしたゲテモノを避ける人がおおいのだろう。ゲテモノにこそおいしいモノがあると思うのだが。2皿目、ライトとはいいつつもさすがに口の中がベトついてきた。2皿目もほぼ平らげたところで、ガルソンがさらに足と耳がたっぷり入った皿を持ってきてくれた。ムムムム。いくらおいしいとはいえ、お腹は満杯だし、脂が辛くなってきた。普段、焼き魚に大根おろし、と言ったような、超ライトの食べ物しか食べていない僕にはもうダメだった。
 この店はフェジョアーダは食べ放題で1人前約50レアル。決して安くないが、十分に満足できる味であった。友人が会計をしていたオーナーに聞いたとこによると、何時間も煮込んで脂を抜くことによって、ライトなフェジョアーダが出来上がっているとのことだった。
 いつになるかわからないが、是非また訪れたい店であった。

DSC_3451.jpg
 


前のページへ / 上へ / 次のページへ

楮佐古晶章 :  
E-mail: Click here
© Copyright 2024 楮佐古晶章. All rights reserved.