8・26 アズミ (2011/08/27)
朝5時半、今日もアズミがうるさく起こしに来る。彼女のおかげで、ほぼ毎日散歩に行くことができるので、本当は文句をいっちゃいけないのだが、前夜眠れなかったりすると、ついつい文句がでてしまう。 朝散歩に行くと、健康にいいのは勿論であるが、1日がピシッとしまる。行かないときは、ダラダラと寝てしまい無駄な時間を潰してしまうことになる。そんなことが解っているにもかかわらず、意思が弱いために、散歩をついつい愚図ってしまう。弱い僕を鼓舞してくれるのが、アズミなので感謝こそすれ、文句なんかいうと罰があたる。 アズミは、ニンジャのおまけに買ったような犬で本当は買う予定は無かった。息子の誕生日プレゼントのニンジャが寂しくならないように、そして、一度犬のお産を体験したいがために、悩んだあげくに購入した犬だった。 リベルダーデにある古ぼけた小さなペットショップの籠の中にいた2匹の黒い子犬のうちの1匹だった。今思うと何故彼女を選んだのか良く覚えていないが、彼女が寂しげな目で僕をみたのがきっかけだったような気がする。両手の中にすっぽりはいるような小さな彼女を抱いて日が暮れたばかりの道を帰ったことを今でも覚えている。 気が強い犬で自分より一回りも2回りも大きなニンジャを追いやり唸りながらエサを食べる姿を見て、品のない育ちの悪い犬だな、というのが第一印象だった。この癖はいまでも変わらず、エサを食べる時はニンジャを寄せ付けない。 そんな気の強い彼女も、2度のお産で計4匹の子供を産んだ。2回とも自力で産み、甲斐甲斐しく子供たちの世話をする良き母であった。誰にも教えられることなく出産し、授乳し、子供たちを育てる姿を見て、本能は凄いなとつくづく感心してしまった。結局、うるさいとの苦情が相次ぎ、4匹の子犬を泣く泣く手放し、2匹の親犬を去勢した。 アズミは、主人の僕にはベッタリでよく言う事を聞く犬だが、撫でてもらうとさっさと寝床に帰るような薄情なところもあり、もし主人が変わったらすぐに僕のことなぞ忘れて新しい主人になつきそうな感じがする。一方ニンジャは普段はあまり言う事は聞かないが、意外に忠誠心があるようで、息子が出て行くときや、外で別れるときは、悲しそうに鳴いてずっと見送る。こんな対照的な犬たちを見ていると非常に面白い。 旅行にでると、撫でる犬たちがいないので手がさびしくてたまらない。2匹の犬たちは僕にとって、居なくてはならないかけがいのない大切な犬になってしまったようだ。
 | 今までたくさんの犬を飼ってきたが、アズミは初めての雌犬。雌犬の方が、思いやりがあり飼いやすいことを実感した。 |
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