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南米漂流
     今日のブラジル 写真日記 (Photog...  (最終更新日 : 2020/07/08)
11・1 安心料

11・1 安心料 (2011/11/02) 建物の、廊下の自動照明灯がつかず手探りで鍵を挿し鍵をかけた後、抜こうとしたが鍵がとれない。思いっきりひっぱても取れない。
 この鍵は、侵入者が開けずらい4シャービという、上下左右にギザギザのついた4つ分の鍵の役目をするというモノであった。ブラジルでは泥棒が多く、たいていの家では、簡単にはあけられない、この鍵を使っている。
「ええ! なんで!」独り言をいいながら、なんどかガチガチと回そうとするが、回すことさえもできなくなっている。こういうときにいら立って無理なことをすると、余計状況を悪くする。今まで何度か苦い経験があった。落ち着いて、もう一度、抜こうとしたが、やはり抜けない。今まで一度もこんなことはなかったのに! その間、電気はしょちゅう消えて、暗くてなると何もできない。こんな状態ではうまくできない。結局明日明るくなってから、もう一度トライすることに決めた。
 用事をすました後、正面の扉からアパートに入り、中から押し出そうとドライバーと金槌で叩いてみたが、やはり一向に抜ける様子はない、あまりやりすぎると、余計ひどいことになりそうだったので諦めた。
 どうしよう。最悪ドアをぶち壊すことになるのだろうか。そうなるとお金がいくらかかるかわからない。いろいろな事態が頭に浮かぶが、明日にならないとどうしようもない。そう決めると、時差ぼけであっという間に睡魔に引き込まれてしまった。
 朝、旅行後初めて市場に行く。鍵の状況を魚屋のサミエルに話すと、鍵屋を呼んで来てあけるしかないという。100レアル(5000円)ほどかかるらしい。痛い出費である。しかし、自分で無理にやってドア全体を換えなければならなくなる可能性を考えると安いモノである。
 いつものように魚を買い込み、アパートに帰って、何気なしに、鍵を抜くと、あっさり抜けてしまった。あれっ?? おそらく昨夜、内側からドライバーと金槌で叩いたのが良かったのだろう。
 これを契機に鍵を全部換えることにした。何しろ僕の住むアパートの建物は60年はたっているいるから、鍵も60年前のものである。また今回のようなトラブルが起こる可能性は今後十分ありえる。近くの金物屋にいくと、「ここにはないが、鍵専門店があるよ。ついていた古い鍵まるごとをもっていかないとダメだよ」と教えてもらった。こんなことが2度と起こらないように、一番高いいいものを買うつもりであった。店で出されたモノは1個195レアル(約1万円)。高い! それにしても高すぎる。しかし、ここでお金を惜しんで安物を買って同じような目にあうのは嫌である。それに6年の保証もある。気のいいお店の兄ちゃんは1500円ほども安くしてくれ、結局2つ購入した。高い買い物であった。でも、6年以上の安心料と思えば安いモノかもしれない。


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