12・17はやる店と落ちる店 (2011/12/18)
ブラジルに来るときに持ってきた、かれこれ20年使い続けていた、ニッソーのエアーポンプが壊れたので熱帯魚屋に買いに行った。土曜日ということもあり、お客で一杯であった。この店は、ブラジルでも有数の熱帯魚店で僕も10数年利用させてもらっている。オーナーが、肉食魚や、巨大になる魚が嫌いで扱っている魚はほとんどが、小さな観賞魚やディスカス、エンゼルフィッシュで、僕の趣味とは合わない魚ばかりであるが、ときどきピラニアをおいていたり、エサや器具が良心的な値段でどこよりも安いことから3ヶ月に1度ほどは足を運んでいた。 ポンプを見ると、国産がひとつもなく中国製ばかり。「中国製だけど大丈夫?」と聞くと「国産の方が上がってしまって、中国製の方がやすいからね。今まで一度も苦情はないよ」とオーナー。 ブラジルの国内製品は中国製品に席巻されてしまいつつあり、国内産業はどんどん衰退している。日本と同様空洞化が始まっている。まあ。まだ資源という売るものがあるから日本よりはましかもしれないが・・・。 それにしてもお客が多い。安い魚も決してバカにすることなく取り揃えているから、ハードなマニアでもなく気軽に訪れるのだろう。僕が生餌を買いに行くリベルダーデの店とはえらい違いである。リベルダーデの店は安い魚をバカにして、肉食魚や高価な魚ばかりである。20センチ弱のドラードがいたので、「これは?」と聞くと「お客の魚を預かっているんだよ。そこにいるじゃないか」と差した別の水槽の魚を見るとドラードと似たカラシン科の魚をさした。魚飼育暦35年の僕をだまそうとするなんて100年早い!「これはドラードじゃないよ!」と指摘すると、ちょっと慌てたように「ピラプタンガだよね」と訂正した。初めからわかっているのなら言うな!、もし僕がわからなければ、そのまま売りつけるつもりだったのだろうか? ここのオーナーはずるいのだ! 人によって値段を変えたり、聞くたびに値段が違う。けっして信用がならない奴なのだ。ここではエサしか買わないほうがよさそうである。その思いをいっそう強くした。 この店は、1年の間にもう2回もオーナーが変わってしまった。こんなことばかりしていると、魚は売れず、またオーナーがかわってしまうだろう。
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