高校卒業から３０周年を迎えるそうで、同期の人たちがフェイスブックでグループを立ち上げ盛り上がっている。 　僕にとっての高校時代は、まさに暗黒時代で、ほとんど当時のことを覚えていない。同じクラスの人たちは何とか顔と名前が一致するが、別のクラスの人たちになると、もう皆目ダメである。それは当然逆も言えることで、当時の僕は（今も似たようなものであるが）地味で暗くて目立たなかったから、珍しい名前のおかげでやっと聞き覚えがあるくらいで、顔となると覚えてくれている人などほとんどいないのでないかと思う。 　こんな僕であるがフェイスブックに掲載されている同期の人たちの写真を見ていると、ほとんど覚えていないのもかかわらず非常に面白い。どうしてこんなに楽しんで見れるのか自分でよくわからない。もしかしたら空白の時を埋めようとする気持ちが気づかないうちに働いているのかもしれない。 　発起人が立ち上げ文に書いているように、まさに時空を飛び越えてまたつながったという感じである。写真や文章を見ていると、現在と過去、日本とブラジルが錯綜する。そのギャップがまたなんとも面白い。 　昨日、8月に行われる同窓会に向けての幹事会があったようだが、逐一フェイスブックにそのときの写真がその場で掲載され、まさにそのときの実況が行われた。まったく凄い世の中になったものだ。無料で、簡単に全世界に情報を発信できる。あまりにも面白く、僕もついつい参加してしまった。こうしたソーシャル系のサイトが好きでない僕でさえもである。今回、使い方によっては、ソーシャル系のこうしたサイトも面白く使える大きな可能性を持っていることを知った。

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