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南米漂流
     今日のブラジル 写真日記 (Photog...  (最終更新日 : 2023/01/16)
3・21 息子の成長と老い [画像を表示]

3・21 息子の成長と老い (2012/03/22) 気持ちよい快晴が続く。体調もやっとよくなり、5日ぶりの朝の散歩を行った。そのせいか夜は久しぶりにぐっすり眠れた。最近、眠れない日々が続いていただけに、快眠、快晴、さらに快便のおかげで気分はすっきり爽快である。
 そんな気持ちで町を歩き回っていると、ズボンの後ろポケットで振動を感じた。見ると彼女からの電話であった。「今日はエドアルドの15歳の誕生日だから、後で電話をかけてやって」決して彼の誕生日を忘れていた訳ではなかった。本が欲しいと言っていたから一緒に本屋に行って買ってやるつもりであったが、どこかに食べに連れていくか、どうしようか、と考えていたところであった。
 結局、食べてお金を消費するよりは、そのお金も足して、本を何冊か買ってやることにした。ブラジルでは、本は驚くほど高い。最近日本に帰るたびに、本が高くなった感じるが、ブラジルの本の高さはそれどころではない。もともと国民はあまり本を読む習慣がないから、出版する本の数も少なく値段もたかくなるのだろう。とはいうものの、最近は、メトロなどで本を読む人が増えた。昔はほとんどいなかったのに! それだけ、ブラジルが先進国にちかづいて来たということだろうか。
 家で食べることにし、「息子に何が食べたい」と電話すると、「スシ」という答えが返ってきた。一度、イワシを食べて発疹ができて以来、母親がうるさく、刺身をほとんど食べさせなかった。そのためか刺身はいまいちたべなくなった。食は母親の影響が本当に強いと思う。新鮮な刺身が食べられない、おいしさがわからないというのはかわいそなことだと思う。だから、手巻きスシと言っても、カニカマとキュウリ、ノリ、酢飯を用意すればいいだけだから安いモノである。アジの刺身を用意したが、少し食べただけで彼はほとんど食べようとしなかった。
 15歳になって、彼も随分たくましくなった。もう確実に僕よりも力が強いだろうし、体力もあるだろう。彼がどんどん成長していくのはうれしいが、その一方で自分がどんどん老いを感じるのはやはり寂しい。亡くなった父も、成長していく僕をみて同じようなことを感じたのだろうか。

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