4・25 ブラジル人の体格 (2012/04/26)
ブラジル人の半数が肥満気味であるという記事があった。その傾向はどんどんアメリカ並になりつつあるという。 確かに、20年前にはなかったハンバーガーや冷凍食品などが怒涛のように流れ込み、食文化はもう欧米並みだ。最近、セントロを歩くたびに、特に女性を注意して見るが、半分以上は肥満気味である。サンパウロのセントロという区域には中流以下の人々しか来ない、ということも起因しているかもしれない。 ブラジルでは、お金持ちほど痩せた(均整の取れた)身体つきをしている。食べ物のバランスに気をつけ、フィットネスセンターやジムに通っているからだ。余裕の無い人々は、どうしても偏った食生活をとってしまい、固太りしてしまうのだ。以前、日本でファヴェーラ(=コミュニダーデ、貧民街)の写真を見せた所、大多数の人は「みんな太っているね~」と言った感想をもらした。ガリガリに痩せたアフリカの子供達の写真に見慣れ、「貧乏=痩せている」という先入観で見ているからだ。ガリガリに痩せているということは、勿論、物を食べられないほど貧しいということであるが、アフリカを除いて世界の大都市では、まずそんなことはほとんどないと思う。食べるだけなら、いろんな方法でなんとかできるからだ。サンパウロの路上生活者でガリガリに痩せている人など、僕は見たことがない。ビジネス街のパウリスタ通りに行くとがらりと変わり、肥満気味の人はぐっと少なくなり、ほーっと振り向きたくなるような女性が多い。この区域は中流の下以上の人が多いのだ。 肥満もそうであるが、ここ数年ブラジル人の体格はグーンとよくなった。町やメトロの中で2m近い人を極普通に見かけるようになった。僕の身長は170センチないが、以前は僕より大きな女性はほとんどいなかった。今は僕と同じくらいが普通で大きな女性は幾らでもいる。これだけ体格が大きくなったということは、それだけブラジル人の食生活がよくなった、ということだろう。 食生活が良くなった反面、肥満気味の人ほど貧しい生活をしている人が多いというのは、どこか皮肉な感じがする。
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