6・7 怠け者と雨 (2012/06/08)
「おまえは怠け者だからね」20年ちかい付き合いのあるすし屋の主が、寿司を握りながらいう。ムムムムッ実際その通りだから何もいえない。長い付き合いの間に、僕のことはすっかり見透かしているのだ。 「やるときは必死になってやるんだけどね~」どうだ、当たっているだろう、という目つきでジロリと僕をみた。つまり長続きしないということか・・・・。 今日は聖体祭で、ブラジル全国祭日である。犬たちの、散歩に行こうよ!コールに起こされたが、窓の外を見ると雨。「今日はいかないよ」と犬たち断言し、再び寝始める。これがまずかった。そのまま寝込んでしまい目が覚めたのは10時過ぎ。窓の外はシトシトと雨が降り続いている。「今日は祭日だから」と自分にいい訳をして、またベッドに潜り込み本を読んでいるうちに寝込んでしまった。普段から、週日も休みの日もほとんど関係のない日々を送っているのに! 次におきると1時であった。さすがに腹が空いたので、焼き飯を作り、ブラジル産納豆をのっけてネットを見ながら食べる。「これじゃー、イカン!!」と思いつつも、ここまで崩れてしまうと立て直すのは容易ではない。さらに窓の外は雨。僕が小さな頃、父親が休日になるとゴロゴロ家で寝ているのを見て、よく寝れるものだ、と子供心に思ったことがある。毎日が休日のような生活を送っている自分でさえ、こうなのだから父は仕事で疲れていたのだろう。今になってやっと父の気持ちが解る。 図書館で借りた大沢在昌の「新宿鮫」を読み終え、新人作家?の西加奈子の「黄色いぞう」を読み始めた。主人公は売れない新人作家とその妻。作家はアルバイトをしながら毎日毎日書いている。そうしているうちに小説が売れ始め、仕事が増え・・・、と読み進んでいるうちに「自分もがばらなイカン」という気になった。窓の外を見ると雨が降っている。「でも、明日からね!」 この辺がダメなのだろう。やっぱり僕は怠け者なのだ。
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