11・2ゾンビ・ウォーク (2012/11/03)
「う~、どうしよう・・・」休日で、うす曇、肌寒い天候に窓の外を見ながら、写真をとりに出かけるのを躊躇していた。以前、休日にセントロを歩いていて強盗に襲われかけたことがあった。以来、人通りが少ない週末や休日はよっぽどのことがなければでかけないようにしていた。 天気が悪くても人通りがすくなくても、それはそれで面白い写真が撮れるかも、と思い直しでかけることにした。 メトロ・アニャンガバウー駅が近づくにつれ、黒っぽい服をきて、顔を白く塗り、血や傷に似せて赤色を塗りたくった若者たちが増えてきた。むむむ、これは・・・、今日は勘が働いた! 絶好の被写体にほくそえんだ。 今日、11月2日はDia dos Mortos(死者の日)、ラテンアメリカ諸国における祝日の一つで、特にメキシコにおいて盛大な祝祭が行われる。この日は家族や友人達が集い、故人への思いを馳せて語り合うらいい。カトリックにおける諸聖人の日でもあり、祝祭は、11月1日と翌日2日に行われる。日本のお盆にあたる日であるが、お盆は祖先の霊を祀り厳かに行われるが、死者の日はあくまで楽しく明るく祝うのが特徴らしい。 「ゾンビ・ウォーク (Zombie Walk)」は北米が発祥地で、ゾンビの格好をした人々が集まるイベント。いまや世界規模のイベントになりつつあるようだ。この死者の日とゾンビ・ウォークが合体し、サンパウロでは2006年に始まった。当然、お祭り好きのブラジル人に人気を呼び、今ではブラジル各地でゾンビ・ウォークが行われている。 フランスなどの写真をみていると、サンパウロのモノはまだまだであるが、それでも結構いけている。ブラジル人はノリがよくてなりきるから、欧米並みになるのもすぐであろう。 意外にオタク系やゲイ、レズ系が多く、コスプレ感覚でやっているように思える。見るからに、メーキャップや服にかなりお金をつぎ込んでいる若者もいてその熱の入れ方がわかる。やはりゲイパレード同様、変身願望を刺激するのだろう。 感覚的にはコスプレ+カーニバルのようなものだから、ゆくゆくはゲイ・パレードのようにパウリスタ通り(サンパウロのシンボル的なビジネス街)がいっぱいのゾンビに占拠される日も近い。
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