11・4増える強盗殺人事件 (2012/11/05)
現地の新聞によるとブラジルでは32時間に1人、警官が死んでいるという。これだけ多くの警官が亡くなっているということは、事件に巻き込まれて亡くなる一般人も当然多い。朝のニュースを見ても、夕のニュースを見ても毎日と言っていいほど殺人事件のニュースがあるし、新聞でもページをにぎわしている。週末の3連休にはサンパウロで27人が強盗の犠牲になり殺された。 こうした強盗殺人事件はたいてい路上や店内のビデオカメラに収められていて、テレビのニュースで放映される。それらを見ていると、以前は、拳銃で脅してお金を奪って逃げるというパターンだったのが、最近、有無をいわさず最初から被害者を撃ち殺しているような感じがする。それだけ犯人が残忍になったのか、あるいは素人強盗が増えているのか? バイクで乗り付けてヘルメットをかぶったまま店を襲う強盗が増えたために、店によってはヘルメットをかぶったままの入店を禁止しているし、銀行や両替所などでの携帯の利用は一切禁止されている。つい先日も銀行で携帯 の計算機を使っている男性が、警備員に注意されて、口論をしているのを見かけた。お客にすれば、計算機を使っているだけなのに何故? という気持ちもあっただろうが、警備員は使用を許さなかった。その警備員は普段いばっているのであまり好きではなかったが、この毅然とした態度には関心した。 これだけ強盗殺人事件が増えた背景には、簡単に拳銃が手に入るようになったこと、未成年が罪を犯しても罪にならないことをしっていて、軽い気持ちで強盗をしていることがあるだろう。 ブラジルは今のところ、人を殺害する罪を犯しても死刑になることもないし、未成年は罪に問われない。この法律を改正しない限り、強盗殺人事件は減らないだろう。
 | 防弾チョッキから拳銃、その他のものも入れて10キロ以上をいつも身につけているという警官。 |
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