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南米漂流
     今日のブラジル 写真日記 (Photog...  (最終更新日 : 2020/03/29)
11・18 こんな日も [画像を表示]

11・18 こんな日も (2012/11/19) 日曜日は基本的には、写真を撮りには出歩かない。セントロの人通りが少なく、襲われる可能性が高いからだ。
 土曜日にあった仕事の疲れもあり今日は朝からグタグタとベッドで本を読み続けていた。そのせいか、夕方、ちょっと出てみようかという気になった。今日は休日の中日に当たることもあり、人通りが少ない。セントロはちょっと危ないかも・・・・。ルーズベルト広場が、改修され、きれいになった、と息子が言っていたことを思い出した。
 以前、この広場は麻薬の密売人や強盗が多く、夜は絶対近寄ってはならない場所のひとつであった。本当にきれいになっているのか? ちょっと心配であったが、息子の言うとおり広場はきれいになり、警察のミニバス駐車してあり警官が目を光らせていた。地面はコンクリートで塗り固められ、スケート・ボードや自転車、ロラースケートを興じる若者たちで溢れていた。小さな子供連れ家族もノンビリと散歩している。以前の殺伐とした危険な雰囲気は一掃されていた。広場の横の通りも、洒落たバーやショッペリアが軒を並べ、こちらの方も人で一杯だ。随分変わったものだ。驚いた。
 何枚か写真を撮ったが、まだ撮り足りない。結局、足はセントロに向いた。セントロを歩いた後の帰途、路上生活者が、ゴミをあさっていた。片方が膝から下がないズボンを履いた、いかにも路上生活者といった感じの男性であった。ゆったりと僕に近寄ってきて「50センターボでいいから、めぐんでくれない」と言う。
 ヒゲで覆われたその顔を見ると、意外にしっかりした顔つきをしており、目の奥底には知性を感じる光がみえた。たいてい、路上生活者は酒や麻薬で崩れたような顔つきをし、どんよりとした目つきをしているだけに、思わずはっとした。普段はよっぽど気分がよく、コインがあるときしかお金はあげないが、彼にはあげたくなる何かがあった。ズボンのポケットを探ったが、残念ながらコインはなく、「悪いけど今日は持ち合わせがないだ」というと「いやかまわないよ」と彼は静かに答えた。数m歩いたところで2レアル札が胸ポケットにあることを思い出した。普通だったら、せいぜいあげて1レアル、50センターボがいいところであるが、彼には2レアルあげる気になった。何故だろう? 戻って、彼に渡すと「ありがとう、神のご加護を」と言って受け取った。その丁寧な言い方を聞いて、なんとなく嬉しくなった。
 日曜日はでることもあまりないのだが、2レアルもお金をあげることもあまりない。今日は、ちょっとおかしな日である。

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普段は人で溢れるセントロの通りも、日曜日は人もまばら


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