11・23 麻薬組織と警察の抗争 (2012/11/24)
サンパウロで警察と麻薬組織PCCの抗争が激化している。報道によると、10月24日以来、サンパウロで250人以上が殺害されているらしい。相次ぐ殺人事件でサンパウロ州保安局長も辞任してしまった。 「警察が仲間を1人殺したら、2人の警察を殺す」と組織は発表したらしい。これに対して警察も「警官を1人ころしたら3人の組員を殺す」と言ったという話も聞く。もう、こうなると泥仕合状態である。先日テレビのニュースでは、警官一人の殺害を1万レアル(約40万円)で請け負ったと警官殺害犯人が自供した言っていたし、今後も殺害事件は続きそうである。 最初は麻薬組織も警官を殺害していただけであったたが、だんだん一般市民にも害が及ぼされるようになってきた。さらに、以前は、サンパウロ市郊外での抗争であったものが、セントロ付近でも行われ始めている。昨日のリベルダーデの殺害事件も組織の人間が行ったのではないかと言われている。 どちらかというと、今までは自分には関係ない世界だと思っていたが、リベルダーデの事件を聞いて身近な問題だという気になってきた。どんなに遅くなってもめったにタクシーを使わなかったブラジル人の友人も、最近は危ないので遅くなるとタクシーを使うというし、本当に危ないと実感してしまった。 組織のボスは刑務所に収監されているのだから、なんらかの措置を取ればいいと思うのだが、政治家や弁護士と強力につながっており、政府としてはほとんど何もできないらしい。金があれば、ブラジルでは、どこにいようと何でもできるのだ。 年末は夜を徹してのバカ騒ぎがいろんな所で行われるが、今年は静かな年末になるかもしれない
 | 8時、パウリスタ通りの家路に向かう人々。金曜日だというのに、たしかに人が少ない感じ。 |
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