2・6 カーニバル・デ・ルア (2013/02/07)
風に乗って、野太い声で男が歌うカーニバル歌が窓から流れ込んできた。窓の外を眺めるが、それらしき行進は見えない。 テレビや新聞を見ていると、今年はいつもにもまして、カーニバル・デ・ルア(通りのカーニバル)が多いような気がする。先週は、アウグスタ通りやビラ・マンダレーナでもプレ・カーニバルで行進が行われ、人々がどんどん飛び入りで参加し随分賑わったようだ。これは、非常に良いことだと思う。もともとカーニバルは貧しい人たちが日ごろの鬱憤を晴らすためにルアで(通りで)自由気ままに騒ぎ、行進をはじめたのがはじまりらしい。カーニバル・デ・ルアまさに原点なのだ。 サンボドロモ(特設行進会場)でエスコーラ・デ・サンバが中心になって行われる行進はきらびやかで豪華ではあるが、参加するとなると最低300レアルはかかるそうであるから、一般庶民には、ちょっと敷居が高い。今やカーニバルは、リオでもサンパウロでも一大産業イベントとなっていて、巨大なお金が動いている。こうなるとカーニバルの原点の精神からはかけ離れている。 誰でも気軽に参加できるルア・デ・カーニバルがサンパウロでも盛り上がり始めていると聞いて、写真を撮りたいと思っているのだが、何故か今まで出くわしていない。カーニバル期間中にちょうど旅に出ることになっているので、今年はもう撮れないかもしれない。残念である。
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