2・27 空の思い出 (2013/02/28)
ブラジルに着たばかりの頃、日本が無性に懐かしくなった時がある。ふと、アパートの窓から外を見ると、真っ青な空に雲がポッカリポッカリ浮いていた。この空は日本にまで続いているのだな、と思うと、妙に安心した。 今でも、雲が浮かんでいる空を見ると、この頃のことを思い出す。あの頃は、何をみても新鮮だったし、将来の不安なぞ微塵もなかったし、まさか、ずっとブラジルにすみ続けるなんて思いもよらなかった。 僕の住んでいた頃の日本の雲は、ブラジルの雲に比べると、随分高い所に浮かんでいたような気がする。ところが、去年日本に行ったときにみた雲はブラジルの熱帯性の雲に似ていて驚いた。最近の、日本の雲はブラジルのように低くなっているのであろうか? 今となっては、運動会の季節にみたさっーと刷毛を引いた雲の有る高い空が懐かしい。僕の頭の中では、高い空と運動会、そして100m走前の緊張は今でも一セットになって残っている。 こうやって考えてみると、思った以上に空の印象とともに思い出が残っていて面白い。
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