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南米漂流
     今日のブラジル 写真日記 (Photog...  (最終更新日 : 2023/01/16)
3・20 気候異常 [画像を表示]

3・20 気候異常 (2013/03/21)  雨が降りそうで降らない、どんよりした天気がずっと続く。先月行ったリオ州のペトロポリスは大雨で、死者がでるほどであった。ペトロポリスは静かな山岳都市で、皇室が避暑地として毎年夏を過ごしたことで有名である。それだけに、町には緑も多く落ち着いた雰囲気が漂い、ここだったら住んでもいいなと思わせる雰囲気が漂っている。テレビでニュースを見ていると、ガイド兼運転手のロドリゴが、大雨が降ると、町中水浸しになると言っていたことを思い出した。その時は、ほぼ海岸山脈を登り切った所にあるだけに、なかなかその言葉が信じられなかった。おそらく町は盆地にあるのだろう。
 一方、東北伯の方では雨が降らず、大変なことになっている。セアラー州の内陸部は昔から雨の少ない地域であるが、今年も雨が降らず飲み水にさえ困っている。去年行った州都ファルタレーザでは、そんな様子は一切感じられなかった。むしろ、町の活気には驚かされた。
「セアラーは、海岸部、山脈部、内陸の干害部があるの」とガイドが教えてくれた。是非、干害部に行きたかったが、この旅行を企画したバカな奴が「セアラーはブラジルでも有数のエビの生産地」ということをどこからか聞きつけ、エビの養殖地巡りというバカな日程を立てたために行くことが叶わなかった。ガイドも「せっかくセアラーの観光地を取材するのなら、時間をかけてエビの養殖地など行かずに、他のところに行った方がいいわよ。セアラーには海岸だけでなくきれいな所一杯あるのだから」と言ってくれたのだが、その忠告を聞かなかった。そのエビの養殖も最近病気が入り、壊滅状態らしい。
 ここ数年、ブラジル各地で大雨や干ばつなどの異常気象が増えてきた。これらの異変や、急激な開発により農作物や養殖動物の病気も増加している。毎日のようにこれらの異常気象の被害をニュースで見ていると、ブラジルは、日本は、地球は大丈夫なのだろうか? と心配になる。もう自国だけの利益を考えて、手当たり次第の開発をする時代は終わった。世界が、地球の環境保全について真剣に考えなければならない時期が来ている。

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ペトロポリスの旧皇室邸。今は皇室博物館となっている。


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