病院、銀行、バス、学校・・・、次々とストがブラジル各地で行われるようになった。食料品を中心にどんどん値上がりしているし、このままいくと本当にまたインフレが起きそうである。もし、これでバス代、メトロ代が上がれば、ダムが決壊するようにいろいろなものが急騰するだろう。ボリビアからブラジルにきた日本人旅行者があまりの物価の高さに驚いていた。食べ物、ホテル代など、3倍以上値段が高いそうである。 　ニュースでみていると、サンパウロのサッカー場の完成が、間に合わず、もうサンパウロでコンフィデラソンの試合は行われない可能性も十分あり得るらしい。ワールドカップ、オリンピックを控えブラジルの経済はこれから凄い！　伸びる！　と世界中から注目されているが、もし、これらの大会が失敗すれば、ブラジルの信頼は失墜し、またハイパーインフレ債務国に逆戻りする可能性もありえる。ブラジル人は、最後になってツジツマを合わせるのがうまいから、そのようなことにはならないとは思うがちょっと心配である。 　しかし、問題は施設だけではない。ただでさえ凶悪犯罪が日常的に起こっているのに、もし失業率が上昇し、巷に失業者があふれればもっと危なくなり、ワールドカップやオリンピックを行うどころでなくなるかもしれない。石原前東京知事が、ブラジルとオリンピック開催で争っているときに、ブラジルはまでそのレベルでないというようなことを言って顰蹙をかったことがあったが、今の状態を見ると必ずしも間違っていたとはいえなくなってきた。 ブラジルも中国同様、経済の発展が急激すぎた。中国同様、政治家は自分達の懐を肥やすことしか考えていないから、国はなかなかよくならない。もっとも、わが祖国日本の政治家もさほどレベルが変わらないが・・・。　 ＭＳＮのニュースを見ていると「今ブラジルの観光が熱い！」という見出しをつけた記事があった。これを見て笑ってしまった。実際、ブラジル観光はあまりに高価格すぎて、自国の人間でさえ、アルゼンチンやアメリカ、ヨーロッパの行った方が安いので国内旅行はしない状態なのである。ヨーロッパからの観光客も5％以上減っている。お金持ち国民、日本人だったら関係ないのだろうか？　 ブラジルの現状に関する情報は、ほとんど正確に流れていないのだろう。ということは無事、ワールドカップ、オリンピックも行えそうである.

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