5・23 いつでも、どこでも、だれでも (2013/05/24)
朝8時、写真を撮りに行こうと、エレベーターに乗ると、白いシャツを着た、黒人系のおばあちゃんと乗り合わせた。 ふと彼女のシャツのマークが目に入った。よく見ると、リベルダーデ広場で毎朝行われているラジオ体操をするおばあちゃん、おじいちゃんが着ているシャツと同じである。 「ラジオ体操をやっているんですか?」思わず聞いてみると、 「ええ、そうなの前の市役所の広場で毎朝やっているの」とのことであった。 さらに「そのシャツを着る必要があるんですか?」と聞くと 「そうなの。着ないと参加できないの」 「日本だと、みんなジャージや普通の服ですよ」 「ブラジルは何をするのもお金、お金なのよね~」とおばあちゃんは苦笑いした。
そういえば、毎朝犬の散歩で通るたびに見かける、リベルダーデ広場のラジオ体操を行っているおじいちゃん、おばあちゃんは、白いシャツに白いズボン、そして白い帽子という皆同じいでたちである。昭和53年からブラジルではラジオ体操が始まったらしいが、その頃からこうした服装で体操をしているのだろうか? 夏休みに、家の近くの広場で行われる体操に、カードを提げて眠たい目をこすりながら嫌々通っていた身には、お金を払って体操用の服を買ってまで参加するのはちょっとね、という気になってしまう。もしかしたら、ラジオ体操をするにあたって、こうしたユニフォームを買う必要はないのかもしれない。しかし、ほぼ全員が同じユニフォームを着ているということは先の黒人のおばちゃんの言うとおりかもしれない? NPO全国ラジオ体操連盟のサイトを見ると、「国民各層の身体機能の向上と健康の維持・増進に資することを目的にします」、さらに会長のあいさつ文を見ると「いつでも、どこでも、だれでも、」気軽にできるすぐれた健康法です、と言っている。 世界的な協会となれば、協会を維持していくためには細かな規則も必要だろう。しかし、白いユニフォームを着て、整然と整列して体操している姿をみていると、確かにきれいではあるが、いつでも、どこでも、だれでも、という印象は受けない。
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