6・19 変わるデモ (2013/06/18)
町がザワついている。 午前中、セントロを歩くと角々に警官たっているし、大通りは車のラッシュ。不穏な動き、何かが潜んでいるような雰囲気が町中に漂っている。 昨晩、デモの様子をテレビで見ていて、写真を撮りたくてどうしようもなくなり出かけた。行かないと決めていたのに・・・・。テレビを見るんじゃなかった。 どうせ行くなら最初から行けば良かったと後悔しながら、メトロでデモ場所のピニェイロスに向かう。しかし、着いた時には人々は既に移動してしまっていた。移動中の人々を見ると、そのほとんどは学生で、仲間や恋人と集まっていた。金曜日の「戦争のようだ」と言われるくらい激しかったデモとは、うって変って和やかなデモだった。昨日のデモは、ショッキ(機動隊)の投入もゴム弾、ガス弾の使用も禁止するなど、政府側も力で抑え込もうとする様子はなかった。デモの人々も暴力反対のプラカードを掲げ、6万5000人が集まったにもかかわらず、大きな打ち壊しなどもなかったようだ。 最初は、バス料金の値上げ反対からはじまったデモも、教育・保健の向上、政治家の腐敗撤廃などの要求、ブラジルを変えようという動きに変わりつつある。コンフィデラソンカップ、ワールドカップでブラジルに世界の注目が集まっている中でのこのデモは大きい影響を及ぼすと思う。 サンパウロで始まったデモも、ブラジリア、リオ、ベロオリゾンテなどブラジル中に普及し、ブラジルを変える大きなうねりになり始めている。 ブラジルは、汚職贈賄、政治家と金持ちが好き放題に牛耳っている国だと、思っていたが、もしかしたらこのデモを契機に少しよくなるかもしれない。期待したい。
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