6・19 デモの嵐 (2013/06/19)
ブラジル全国デモの嵐が吹き荒れている。 サンパウロでは6回目のデモの集会がセ広場で行われた。前々回のデモで政府が機動隊、騎馬隊などを投入し、記者、カメラマン、一般市民の怪我人が続出した。力で抑えようとする強引な警察なやり方に批判が続出し、前回は機動隊は投入されず、ガス弾、ゴム弾の使用は禁止された。デモ側も暴動、暴力はやめようというスローガンを掲げ、安全なデモが行われた。 今回も集会は、警察による介入も行われず、平穏無事に解散になった。ぼくは、セ広場に残りしばらく写真を撮った後、家に帰ったが、その後、夜中にかけて、セントロの商店街は打ちこわしや略奪が行われたらしい。今朝のニュースを見て驚いた。せっかく、良い感じにデモが進みつつあったのに、これでまた警察、機動隊の厳しいとりしまりが行われ、セントロを中心に荒れそうである。政治的な介入、やらせがあったような感じがプンプンである。 デモ集会ではバス運賃の値上げ反対はほとんどなく、ハダジ市長、情報の改ざん疑惑のグローボ局、政治家の汚職などの批判が多く行われていた。「W杯はいらない! 教育、保健、交通機関の改善」をスローガンに掲げる人が多く、驚いた。サッカー大好き国民がW杯はいらないというのだから・・・・。確かに、W杯が行われることによってお金が入るのは、政治家と資本家、そして一部の市民くらいである。大方の市民は同じままである。W杯などに税金を使うのなら、教育や保健にお金を使え! というのも納得がいく。大きな目で見れば、一般市民にも回りまわって、W杯の恩恵はあるとは思うが、汚職贈賄よってそのほとんどは政治家、資本家に流れてしまうのは確かである。 こうしたデモで国旗が振られ、国歌の大合唱が行われたのにはびっくりした。おそらくトルコのデモも同じようだったと思う。日本だったら、日の丸が振られ、君が代が合唱されるであろうか? たぶんないような気がする。原発反対のデモ行進はどうだったのだろう?? 興味のわくところである。
|