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南米漂流
     今日のブラジル 写真日記 (Photog...  (最終更新日 : 2023/01/16)
9・7この頃のデモ [全画像を表示]

9・7この頃のデモ (2013/09/08) 9月7日は、ブラジルの独立記念日で大掛かりなデモがブラジル中で行われることは解っていた。朝からテレビをつけて、ニュースを見ていたが、各地のデモはある程度の間放映されるが、サンパウロのデモ放映時間は何故か短い。そのわずかの間、注意深く見ていると、人々はただイビラプエラ公園に向けてあるいているだけで、2か月前のデモに感じた「熱」が感じられなかった。写真を撮りに行く気が急激に冷めた。行けば行ったなりに、面白い写真が撮れたと思うが、冷めた気持ちはどうにもならなかった。テレビではアニャンビーのサンボドロモ(カーニバル会場)で独立を記念しての行進が流れている。訪れた人がニコニコしながら「初めてきたけど来てよかったわ~」などと話している。せめてこちらでも行けば良かったか? と後悔したが、あまりに
夕方、パンパンという爆竹のような音がうちの建物の前で数度した。僕のアパートの斜め前には、市議会の建物があり、しばしばデモ隊がやってきて気炎をあげる。
すぐ窓から下を見るが、別段変わったようすもない。残念なことに僕のアパートの窓から方向が異なり市議会場は見えない。しかし、何かあれば、白バイ隊やパトカーが急行し道を封鎖するのでうちのアパートからも分かるはずであった。
 何回か爆竹がなったので、そのたびに窓の下を見たが、警察は来てないので、おそらく独立記念日を記念して爆竹でも鳴らしているのだろう、と思っていた。
と、突然バーンという音がして、周囲のビルディングに鈍く反響した。ヘリコプターがバタバタバタバタ音をまき散らしながら上空にやってきた。慌てて窓の下を見ると、警官隊が道路を封鎖し始めている。
 これはいかなくては、と思い慌てて用意をしてエレベーターのボタンを押すが、なかなか来ない。恐らくアパートの住人が見物しようと屋上に上がっているのだろう。じりじりしながらエレベーターを待つが待てども待てどもなかなかやってこない。5分後にやっとエレベーターに乗り込んだが、野次馬で下に降りようとする人が多く、何度かエレベーターは止まり、やっと地上に降りた時には10分が過ぎていた。
 市議会の前には機動隊や、野次馬、カメラやビデオを持った人間が入交り雑然とした雰囲気が漂っていた。しかし、デモ隊の姿は一人として見受けられなかった。

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こんな完璧防御の機動隊がきたらデモ隊もひとたまりもない。最近のデモ隊の動きは素早く逃げるのが速い

機動隊が着くと同時にクモの子を散らすように逃げ出したようだ。最近のデモ隊はブラック・ブロックと呼ばれる少数集団が過激な行動をしている。ブラック・ブロック(英語:Black bloc)とは、ウィキペディアによると「何かの抗議行動、デモンストレーション、あるいは他の階級闘争、反資本主義、反グローバリゼーションに関連する催しがある際に集合するアフィニティ・グループである。黒い服装をするのは、はひとつの大きな集合に見せることで連帯感を強め、明白な革命的存在を創り、権力に身元を特定される事を避けるためである 大手のニュースメディアの間では特に、ブラック・ブロックが何かの国際組織であるという認識がある。しかし、それは抗議行動者の集団が使う戦術以上のものではない」である。最近ニュースや新聞でもブラック・ブロックという言葉がしばしば出てくるようになった。
 機動隊の一人が、こっそりとビデオを回しているのが気にかかった。後でどんないいがかりを受けるかわからない。目立たないように前にいる人間の影に隠れた。過度の情報社会だけに、どんな事件に巻き込まれるか解らないもで、できるだけ自分の姿は晒したくない。これからは深めの帽子を着けた方が良さそうである。
 その後、警察の後をおいかけセントロに向かった。数人の人々が、咳をしながら鼻と口を覆ってばたばたと走ってきた。とすぐに、目と喉が痛くなった。機動隊のガス弾だ。僕が嗅いだガスはほんの少しだと思う。それでも結構苦しかった。デモ隊を追いかけて写真を撮影している人間はアマもプロも、ガスマスクとヘルメットを持っている。これじゃ確かに必要だ。デモ隊の姿を追いかけて、ガス弾の音がする方に向かってセントロを徘徊したがデモ隊の動きは速く、姿を見ることができなかった。
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最前線で撮るにはガスマスクとヘルメットは必需品

途中、警察の車に跳ねられた市民を2人ほど見かけた。交通法規を無視して無理な走行をするパトカーに跳ねられたのだ。その様子を見ていた人々から次々と批判の声が上がり、市民が警官にくってかかる。カメラマンやビデオ撮影する人間が蟻のように群がってくるので、警官も暴力を振るったり、強制的に逮捕したりできず、タジタジになっている。ブラジルでも誰もが、カメラやビデオを購入することができるようになり、素人の人間がこうしたデモや事件に群がり集まり、その映像を世界中にばらまく。それだけに、今までは暴力的にそして高圧的に、有無を言わせず静粛させていた警察や機動隊も今までのようにできなくなった。このような過激な動きのデモになると市民の賛同はないだろう。最近の過激なデモを見ていると、若者の、ストレスの発散でしかないように見える。
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機動隊にくってかかる市民、機動隊はタジタジで相手にしたくなさそう
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パトカーにひかれ、救急車を待つ男性
 
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集まった野次馬。写真写真写真

 

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硝子を割られた銀行


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