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     今日のブラジル 写真日記 (Photog...  (最終更新日 : 2020/03/28)
9・11 セントロの路上生活者 [全画像を表示]

9・11 セントロの路上生活者 (2013/09/11)  朝のセントロを歩く。
 ここ数日快晴が続き、若葉の息吹が清々しい。北海道での、春を待ちわびた樹木の慌ただしい春を思い出す。さすがにサンパウロの街路樹の息吹はそこまではいかないが、結構目を見張るものがある。
 セントロの朝は、掃除から始まる。店の前や、建物の前では、掃き掃除や水をうつ人々。そして、通りを掃除する、緑の制服をきた清掃係の市の職員達が、プラスチックの大きなゴミ入れを押しながら徘徊し、放水車を使って街の汚れを洗い流している。良く使うバンカ(雑誌や新聞を売るボックス)の主人が、「朝、店を開けようと来ると、ボックスの周り中ショウベンだらけでうんざりするよ」と言っていたことを思い出した。もし、市の公の掃除係の職員がいなければ、セントロは恐ろしく汚い、そして小便くさい街になってしまうだろう。10数年前に行ったペルーの首都リマのセントロは小便くささが町中に漂っていたものだ。最近行った人に聞くと、「そんなことはない」と言っていたので、サンパウロ同様、放水車で洗い流しているのだろう。
 そして目に付いたのが、毛布にくるまって寝る人々。路上の軒下のみならず、広場、建物の外壁のわずかな隙間など、安全で寝られるスペースがあるあらゆるところに寝ている。日本のようにダンボールで囲って寝る人はわずかで、毛布を被ってそのまま路上に寝る人がほとんどであるが、最近、誰かが配布したのかテントも何張りか見かけるようになった
 公衆便所のないセントロでは、路上生活者は、どこでも大小便をするし、彼らが寝た後には、ペットボトルやら食い散らかしたゴミやらがそのまま残される。中には、きちんと掃除をして立ち去る礼儀正しい人々もいるがほとんどはそのまま放置である。もちろん一般市民のポイ捨て等のゴミなどもあるだろうが、セントロのゴミの汚物の少なくとも半分以上は路上生活者が出したもの言えるだろう。一般的に、ブラジル人は身勝手で文句が多いので、商店主が文句も言わず路上生活者が残していった毛布やゴミを捨てているのを見て不思議であった。ブラジル人は文句が多い人が多い反面、仕方がないとすぐ諦める傾向があるので、もう諦めてしまっているのであろう。それでも、中には、我慢ができずに、店の前の軒に水道管を引いて、路上生活者が寝ている所にシャワー状に水を撒く、嫌味な店主もいる。
 ちょっと古いが2009年のデーターによると、1万3666人の路上生活者がサンパウロにいたようだ。2000年と比較する57%増えているそうだから、恐らく今は2万人ちかくの路上生活者がいるのではないだろうか。2009年で、約半分が市の簡易施設に寝泊まりし、半分が完全な路上生活者だそうだから、セントロで路上生活する人々はおそらく数千人単位だろう。それだけ大量の糞尿やゴミが路上に排出されるわけだからすごい量になる。清掃人がストでも起こせば、それこそセントロはパニックに陥ってしまうのではないだろうか。
 セントロには公衆便所はないし、一般のお店では路上生活者が便所を使うのを嫌う。そうなると、路上生活者も路上で用を足すしかない。せめて、彼らが集まるセ広場付近に、誰でも無料で使える公衆便所を設置してもらいたい。

 


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