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南米漂流
     今日のブラジル 写真日記 (Photog...  (最終更新日 : 2023/01/16)
9・22 「MINHA VIDA」

9・22 「MINHA VIDA」 (2013/09/22)  僕の写真集「MINHA VIDA」を再び印刷できる可能性がありそうなので、今、写真や文章を探している。久々にあの頃の写真と文章を見て当時の初々しい感覚が蘇る。
 写真集の最初と最後のページに27歳の頃と42歳の自画像を載せている。当時、42歳の写真を撮って、随分老けたな~、という思いが自分でも強かったし、友人にも老けたねと言われたものだ。しかし、今ではその写真を若く感じる。それだけ現在の自分が、自分でも感じるほど老けてしまったということだ。
 あの頃の写真と文章は自分が今みても案外面白い。肩に力が入ってないし、のびのびとしている。今は僕の持っているカメラはデジタルで簡単に何枚も撮れるし確認もできるが、あの頃の写真はすべてフィルムで今ほど多くの写真は撮れなかった。それにもかかわらず、よくあれだけいろいろな写真がきれいに撮れたな、と自分でも感心する。とにかくあのころは何でも撮った。また撮れた時代であったし、撮らしてくれる時代であった。今はあまりにも、ネットが発達し、誰でも投稿できる時代だから、多くの人はそれを恐れて写真を撮られるのを嫌う。中には、撮ってもいないのに、写真を撮っただろう、といちゃもんを着けてくる人間もいる。まったく嫌な世の中になったものだ。
 僕自身、過去最近の5年間は最悪の時代であった。大病はするし、やることなすこと失敗ばかりであった。この頃の写真をみていもろくな写真がないし、少しずつ書き続けている「MINHA VIDA」 http://www.brasil-ya.com/kajisako/index.html を見ても、同じようなことを繰り返し書いたり、自分の老いを嘆くような文章ばかりで暗く面白くない。
 しかし、サイトと写真集の冒頭に書いているが、すべてをひっくるめて、「MINHA VIDA」は自分史であるから、陰鬱な文章や、くだらない写真を載せていることに気づいていても、それはその時代時代の僕自身であるから、あえて直したり削除していない。
 最初の頃のサイトに掲載している写真は、コンパクトカメラでコピー撮りした写真で、画像も汚く小さい。今となっては、人に見ていただくのも申し訳なく恥ずかしいような画像であるが、この頃は、ちょうどフィルムからデジタルへの移行期で、機材が高いブラジルでは、僕にはこれがやっとであった。きれいにスキャナーした画像を掲載しなおそうかと思ったことも何度かあったが、止めた。なぜなら、あくまでも「MINHA VIDA」は僕の歩んできた歴史であるから。
 そんな自己満足的なモノなら人に見せない方が良いに決まっている。しかし、ネットに載せ人目に晒すことで、その時の、できうる限りの完成度のモノにしようと努力するし、続ける糧にもなる。もし、見て頂いている人がいれば、本当に感謝したい。


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