10・2 ブラジル、大丈夫? (2013/10/02)
「アメリカとブラジルではどちらが住みやすいですか?」 テレビのレポーターがアメリカに在住するブラジル人に聞いた。 「アメリカの方が物価は安いし、家もサンパウロよりずっと安いし・・・、アメリカの方が住みやすいよ」 もともと高かった物価が、今年に入ったあたりから、さらに上昇しはじめ、いろいろなモノの値上がりは驚くほどである。最近、日本から帰ってきた友人も「質は悪いし、高いし、モノを買う気にならないよ」とぼやいていた。 一般市民は皆どうやって暮らしているのだろうか? 節約につぐ、節約をしいられて暮らしている身には、不思議でたまらない。 セントロを歩けば、週に1回は、こうした厳しい情勢に反発する、大小さまざまなデモ隊に遭遇する。以前はデモと言えば、学生という感じだったが、最近は一般市民、特に下層階級の人々が行っているのが目につく。今日のテレビでは、リオで、デモに対抗する過激な機動隊の様子やブラック・ボックスの過激運動、デモに乗じて強盗の様子が流されていた。先週から始まった銀行ストはいまだに続いているし、郵便ストもまだ続いているのではないだろうか? 治安はどんどん悪くなり、セントロには路上生活者があふれている。以前は見かけなかった女性路上生活が、最近では普通に見かけられる。このままどんどん悪くなったら政府は収拾することができるのであろうか。 あくまでも、素人目であるが、中国のバブル崩壊がはじまり、ブラジルに思った以上にダメージを与えているような気がする。おそらく、ブラジルに流入していた投資もどんどん逃げはじめているだろう。 友人たちと、暗いブラジル経済の話になると、決まって最後は「まあ、オリンピックまでは大丈夫だろう」というしめくくりになる。しかし、もし万一W杯がこけたら・・・、考えただけでも恐ろしい。
 | 街で出くわした住居の改善を要求するデモ隊。こうしたデモは過激には走らないせいか、ほとんど誰も取材者はいない。 |
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