12・14ノルデステ料理 (2013/12/14)
「気にかかる店が、あるんですけどそこに行きましょう」と友達がニコニコしながら言った。 いわゆるB級レストラン、いやD級レストラン好きな友人は、独特の鼻が利きこれまでもいろいろ面白いレストラン(レストランというよりはバール)を紹介してくれた。僕もセントロはよく歩くので、何回かその店の前は通ったことがあると思うのだが、一度も気に留めたこともなかった。 店の前からみた感じはいたって普通のバール。ただ看板にノルデステ(東北伯)料理と書いてある。メニューが書かれた30センチ幅の垂れ幕を見ていると、店のオーナーらしき白人系の小柄なおじさんが、ちゃんとした写真入りのメニューを見せてくれた。写真でみる料理自体はあまりおいしそう、と言える様子もなく、値段もさほど安いとは思えない。 久しぶりにノルデステ料理もいいかな、という軽い気持ちで入ることを決めた。店にいる客はビールを飲んでいるだけで誰も何もつまみや食べ物を注文していない。それでも5組ほどの客がいるということは、さほど悪い店でもないということだろう。 テーブルに座ってさらに良くメニューを見る。ノルデステ名物のサラパテウやブッショなどの内臓料理が並ぶ。僕は、内臓料理はすきなのだが、何度か現地で食べた内臓料理は思った以上に生臭い臭いが強く、ちょっとこれは、と思ったことも数度ある。その思いでが蘇り、「今日は最初だから、無難にいきましょう」と提案した友人も賛成してくれたので、カルネ・ド・ソル(日干し肉)とマンジョッカ芋とかぼちゃの炒め物、それとバイオン2と呼ばれる豆入りごはんを頼んだ。 干し肉は店によっては塩が強く食べにくい所もあるが、ここの肉は塩加減もちょうどで気に入った。おいてあったマンテーガ・デ・ガラーファ(液体バター)とピメンタを大量に投入しいただいた。なんとなくノルデステのカッと照りつける太陽と土埃の臭いが漂ってくるようである。ノルデステの小汚いバールに迷い込んだような気分になった。値段も味も、おっ、これは凄い、と思えるほどではなかったがそこそこ満足できた。次回は内臓料理に挑戦しようと思っている。
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