移民百年祭 Site map 移民史 翻訳
南米漂流
     今日のブラジル 写真日記 (Photog...  (最終更新日 : 2023/01/16)
1・21シャットな男 [画像を表示]

1・21シャットな男 (2014/01/22)  今日は、いつものところに、僕が買えるような安い魚が何もない。となりのボックスで鯵を発見。店のオーナーがいたので念のために値段を聞くと1キロ18レアルだという。「刺身で食べたいから、新しいのを1キロ」とたのむと、デップリと太った黒人の売り子が、適当に3匹秤にのせて、「これでいい?」と聞く。1キロを300グラムほど超過している。「1キロだよ。越えるのなら2匹にしてよ」というと、彼はむっとしたのか、魚をとっかえひっかえして、なんとか1キロにしようとする。
「2匹でいいっていっただろ」僕もむっとして男にいう。実は、この男は前から気に入らなかった。いかにも魚をわかったようなふりをして、少しでも多く売りつけようとする、のが気に入らなかった。普段は300グラム越えようが、たいてい「いいよ」と言っているのだが、この男を前から気に入らないのでヘソ曲がりの僕は、1キロにこだわってしまった。おそらくこの男も僕を気に食わない男だと思っていると思う。おそらく「たった300グラムでケチケチしやがって、シャット(性格悪な)日本人」と思っているだろう。
 会計の女性にお金を払おうと値段を聞くと、18レアルだという。???、2匹で1キロないはずなのに。貼られているチケットを見ると1キロ20レアル換算になっていた。今は、ブラジルも先進国並みになり、量るとチチッチ、と重さと料金が印刷されたチケットが出る秤を使う店が一般的だ。ズルもされないが、端数切捨てのようなおまけもなくなった。
 当然のごとく、文句をいうと、以前から知っている女性は、何も言わずに快く18レアル換算で計算しなおしてくれた。たいした値段差ではなかったので、別に言わなくてもよかったのだが、黒人男の態度が気に入らなかったので、つい文句をつけてしまった。それでも4レアル(約200円)の違いがあったが・・・。黒人男は、会計でごちゃごちゃしているので、気にかかったのか、チラリとこちらの方をみたが何も言わなかった。先の態度は「意地悪い行動」だと思うが、値段は別に彼の儲けになるわけでもないので、オーナーか彼の単なる記憶間違いだったと思う。
 後で、いつもいく魚屋の売り子に、この黒人男のことをきくと「ああ~、彼はもともとへそ曲がりで、あんまり性格がよくないよ。でも、そんなの気にしなけりゃいいんだよ。それで終わりさ」と言ってニッコリわらった。
 そう、気にしなけりゃいいだけなのだ。相手の意地悪は、ニッコリ笑って、包み込むくらいにならなければならないのだ。そこで一緒になって怒れば、空いてと同レベルか、それ以下なのだ。自分でも解っているのだが、なかなかうまく感情をコントロールできない。まだまだ精神年齢がガキなのである。

DSC01893.jpg
今が旬のイカ。1キロ40レアル(2000円)。買いたいけど、高い。


前のページへ / 上へ / 次のページへ

楮佐古晶章 :  
E-mail: Click here
© Copyright 2024 楮佐古晶章. All rights reserved.