1・23 スコールの猛威 (2014/01/23)
午前中はすきっと、気持ちの良い青空なのに、3時ごろになると、俄かに薄暗い雲が東方から出現しはじめ、あっという間に空全体を覆い大粒の雨が降り始める。これが最近のサンパウロの天気である。 僕の住むセントロ付近は、雷はかなり激しくなるものの、雨は意外に早く止んでしまう。ところが、テレビを見ていると、近郊の町では雨がふりつづき、あっという間に道路は川のようになってしまうようだ。昨夕もテレビのニュース番組を見ていると、何台も車が水没し、人をほぼ満杯に乗せた市内バスが、川のようになった道路に閉じ込められ、進むことも引き返すこともできなくなり、水没した道路で立ち往生していた。 「毎年、同じようなことをくりかえしていますよね。市はなんとか対策をしてほしいものです。皆さんも、まず、ゴミを道路にすてるのをやめましょう。詰まって排水ができなくなります」とテレビニュースのアナウンサーが市民に呼びかけている。去年、スーパーなどで無料配布されるビニール袋が一時期、禁止されたのは、環境保全のためもあるが、路上に捨てられるビニール袋入りのゴミが排水溝を詰まらせる原因となることもそのひとつらしい。しかし、スーパーのビニール袋が禁止されても、ブラジル人はゴミを捨てるのをやめないだろうからスコールで家や道が水没するのは結局おなじような気がする。実際どうなのだろう? 約半年で、消費者からの苦情が殺到し、今ではビニール袋の配布は復活している。 僕のアパートは高台にあり、一切被害は受けないが、低い場所にある家の住人は毎日床が水没するのだから、もうやってられない、という気分になるだろう。いたるところで渋滞がおこっているし、大雨でメトロが停まるし、最近のサンパウロは夕方出歩かないのが一番だ。アマゾンの地方の人々は、大昔から雨季には川が氾濫することが当たり前だから、高床の家や、筏の上に家を作っている。さすがにサンパウロでは筏の上に家を作る訳にもいかないだろう。 Wカップは6月だから、大雨が降ることはないとは思うが、世界的に気候異変がつづいているからどうなるかわからない。未だにスタジアムも完成していないところもあるみたいだし、いったいどうなるのだろう。
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