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南米漂流
     今日のブラジル 写真日記 (Photog...  (最終更新日 : 2023/01/16)
3・2 カーニバルには強盗が一杯 [画像を表示]

3・2 カーニバルには強盗が一杯 (2014/03/02) 「3人の人がさっき強盗にやられました。強盗は出て行け! ここは神聖なアシェ(ヨルバ語でパワー、勇気の意)のお祭りの場です。強盗は出て行け!」
 カンドンブレ(アフリカ系の宗教)系のブロッコで、舞台で司会をしていた女性が憤然として言い放った。こんなところにまで強盗がいるなんて・・・。そういえば、去年行った4大カーニバルのひとつ東北伯のオリンダのカーニバルも強盗が多かった。会う人会う人に、「カメラは危ないから気を付けろ」と言われた。中には4,5人のグループで一斉に一人の人間を襲いかかって、身に着けているものを剥ぎ取っていくピラニアのような強盗集団もいるそうである。その盗み方から現地の人々は、そのまま「ピラニア」と呼んでいた。こんな奴らに狙われたら、それこそもう逃げようがない。話を聞いてぞっとしたものである。さすがにサンパウロにはそこまでひどい強盗はいないが、銃をもっている強盗がいるからどちらにしろ気を付けなければならない。この頃、さすがに頻発する強盗に業を煮やした民衆が、逆に犯人を捕まえてリンチにしたりするイメーージが時折流れるようになってきた。
逮捕されても罪にならずすぐ解放されることから、強盗の大半は未成年である。先日、未成年でも犯行におうじて刑務所にいれることが議会の審議にかけられたが、現与党、PT党の反対によって可決されなかった。国民の80%以上が賛成しているのに、可決されないなんておかしな話である。どす黒いなにか大きな政治的な力が動いているような気がする。たぶん日本もおなじようなおのであろうが、ブラジルの政治家は腐りきっているから、おかしなことでも否決されたり可決される。
その政治腐敗の大きな見本が、今回のWカップの遅延である。5月15日にはすべての施設ができるらしいが、本当にできるのだろうか? たとえできたとしても、突貫工事で造られた施設は安全上大丈夫なのであろうか? 大会開催の一か月前にできても、確かめる術もないし、例え問題が見つかっても闇から闇に葬り去られるだろう。フランスのサッカー雑誌が、「恐怖のブラジルW杯」という見出しをつけた雑誌を発刊したそうである。もし、大事故が起きたら、どうなるのだろう? オリンピックも控えていることだし、何もおこらず、無事閉会することを祈りたい。

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