3・15 募金募る人々 (2014/03/16)
グリンピースや恵まれない子供たちへの募金を募る若者の姿を通りでよく見かけるようになった。僕はこういう募金は一切信用してないから、しない。特にグリーンピースなんて大嫌い。自然や野生動物を守るためならモノを盗んでも、罪を犯しても何をしてもいいのか? という気持ちが僕の中には常々ある。何回かこの手の人間と話したが、頭が凝り固まっていて、不愉快になるだけだった。 募金をしてくれそうな気の弱そうな人間に目を付けると、進む道を塞ぐように前に来て、「こんにちは、アミーゴ!」などと、NHKの教育テレビの子供番組にでてくるお兄さんお姉さんのような明るい声をだし、笑みを顔満面に浮かべ握手を求めてくる。たいていのブラジル人は最初の頃は、なんなのか解らず、ついつい乗せられて話し込んでいたようだが、最近は、握手さえもせず無視したり、軽く挨拶だけしてさっと立ち去っている人を見かけるようになった。それでも、ブラジル人はすけべな人間が多いから、きれいな女の子やかっこいい男が声をかけてくると、うれしそうに話している。 僕は、完全に無視して表情さえも変えずに、前に立ちはだかる人間のそばをすり抜けていた。差し出した手に握手もされず、何もないかのように通り過ぎて行かれて、相手の方は、僕の無愛想な行動にびっくりしていた。紹介されたわけでもない、まったく縁もゆかりもない人間と握手なぞしたくもないし、募金などする気もないから完全無視をしていたのだ。 ブラジル人の友達にこのことを話すと「少しくらいは愛想をだしてやったらいいんじゃないの。向こうも仕事だから、人によっては勇気を奮い起こして声をかけているのかもしれないのだから・・・」 そう言われればそうかもしれない、と少し反省し、募金をする人間がいると、「募金をする気はないよ」ということを意思表示するために、できるだけ離れて通り過ぎるようになった。わざわざ意地を張って、待ち構えている若者たちの中に入っていくことはやめた。こうした募金は恐らく、貧しい人々や困っている人たちに使われることはなく、彼らを雇っている人間が懐に入れていると思う。ブラジルでは洪水などの天災にあった人々への募金や寄付物資でさえ横取りするような人々がいるのだから僕は一切信用しない。 募金を募る電話もしょっちゅうかかってくるが、僕がはっきり、そんなつもりは全くない、というものだから、掛けてきた相手がびっくりして「本当に、困った子供たちを助ける気はないの?」とさらに念を押してくる。本当は「あんたらが取ることが解っているから募金なんかする気はないのだよ」と言いたいところだが、話がこじれて面倒になりそうだから言わない。
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