移民百年祭 Site map 移民史 翻訳
南米漂流
     今日のブラジル 写真日記 (Photog...  (最終更新日 : 2023/01/16)
4・10 広がる賃上げ要求デモ [画像を表示]

4・10 広がる賃上げ要求デモ (2014/04/10)  今朝は、すんなりと外にでることができ、不思議にセ広場に足が向く。気が乗らない時には、なかなか家から出る気にさえならないのに今日はどうしたことだろう。
 セ広場につくと、直径1mほどの気球が浮かび、数千人の人々が集まっていた。この頃、こうしたデモや催しモノに、偶然行きあたることが多くなったような気がする。長い間、危険なサンパウロに住んでいるおかげで、少しは勘が働くようになったのかもしれない。
 どうやら、組合の賃上げ要求の集まりのようだ。さらに、この場を利用するセンテットの集団も混じっている。サンパウロからだけでなく、他州からも来ているようで、アナウンスによると、今年最大の組合のデモだそうだ。参加者は、皆、黄色や赤のTシャツを着て、気球が50ちかくも浮かび、無数の大きな旗が振られている。たぶん、こうした備品だけでも随分お金がかかっているだろうから、政党がらみの組合なのだろう。このデモはパウリスタ大通りに向かい、最終的には10000人を越えていたそうだ。
 最近のブラジルの調査会社の発表によると、今W杯開催を望む国民はわずか48%。W杯開催が決まった翌年の2008年11月には79%が支持していたが、その後は下降を続け、初めて過半数を下回ったそうだ。Wカップ反対のデモが起こるようになってから支持率は落ち始めたらしい。病院や学校環境の悪化、公共交通機関の超過密状態などが一向に改善されないにもかかわらず、遅延遅延でかさむスタジアム建設費に国民の税金が使われていることを、デモなどにより国民が知り不満が募り始めたのだ。
 各地の清掃員や、ゴミ収集人などが賃上げ要求のストを行い州政府や市が次々に折れた。ゴネドクを知った人々はこれを契機に賃上げ要求ストがどんどん行われるだろう。
 いくらなんでも、この機に及んでW杯が中止になることはないだろうが、公共機関のストをはじめ、さまざまなストが行われそうである。W杯にブラジルにこようと思っている人は、ある程度の不便と危険を覚悟してきた方がよさそうだ。
 


前のページへ / 上へ / 次のページへ

楮佐古晶章 :  
E-mail: Click here
© Copyright 2024 楮佐古晶章. All rights reserved.