4・22 どこもかしこも危険だらけ (2014/04/23)
「日曜日の夜、エドアルド(息子)はアパートの前で襲われたのよ」 と母親。 日曜日というと僕が彼に「気を付けろ」と電話を掛けた日である。あの後会ったのに、息子はそんなことをおくびにも出さなかった。僕に「あれほど言ったのに!」と言われるのが嫌だったのだろう。あの時は、忠告する前にも一度電話をしていたので、もう一度電話をするのがためらわれたが、何となく、電話をした方がいいような気がして電話をしたのだった。息子が襲われたことよりも、自分の勘働きに、むしろ驚いた。 幸いなことに、息子は何も持っておらず、「なんにも持ってない」というと「どこに住んでいるんだ」と聞かれたものの、息子は機転を利かして「友達の家にきた」といって逃げ切ったらしい。もし、前のアパートに住んでいると言えば、アパートにまで押し入っただろう。息子に何かあったら、とても自分の勘に感心するどころではなかったが・・・。 翌日、母親は警察に行って、その旨を伝え、警察の巡回の強化をたのんだらしいが、「今は、どこも危ないんで、あなたのところだけ強化するには警察がたりないよ」とやんわりできないといわれたらしい。おそらく、襲われた人間が皆届ければ、少しは強化されるのだろうが、ほとんどの人は泣き寝入りらしい。 うちの近くはもともと治安が良いとは言えないところだが、最近はどこもかしこも危ない。一度、日本からの駐在員にそのことをいうと、うちの周辺は大丈夫、というような返答が返ってきた。「自分は大丈夫」というような気持ちこそが危ないような気がするが・・・、今の強盗はそんなに甘くない。 「絶対行かない方がいい」、というような場所はあるが、今のサンパウロには、警察が言うように絶対安全な場所などない。警察があてにならないのなら、自分の身は自分で守っていくしかない。
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