5・5 息子の彼女 (2014/05/05)
息子に彼女ができたという。別に、「ああ、そう」と言う感じで、あまり大した関心も湧かなかった。いつも、こんな調子だから、冷たいと言われるのだろうが・・・・。しかし、もし、娘だったら、きっと対応は違ったと思う。娘だったら、男ができたと聞いたら、随分心配したと思う。 息子の彼女はブラジル人には珍しく非常な恥ずかしがり屋だということを聞いていたので、別段、無理に会おうとは思いもしなかった。息子が好きにすればいいと思っていた。母親が言うには、息子は、彼女の母親わざわざ会いにいったらしい。この辺の妙なかたくなさがちょっと僕には理解できないが、ちゃんと筋を通すところは僕も見習わなければいけないところである。 別に彼女ニ紹介する必要はないから、と言ってから犬を見に行ったのだが、息子が彼女を紹介してきた。ほっそりした、黒髪のなかなか可愛い娘であった。お金持ちでもなく普通の家庭で、正直で素直な所が息子は気に入ったようだ。コスプレの会場でしりあったらしいから、少しは日本にも関心があるのだろう。 最近、しょっちゅう、女の子どうしが、男の子を巡って大ゲンカの動画がテレビニュースで流されるが、そんなこととは全く無縁の、おとなしくて地味なごくごく普通の娘に見えた。ブラジル人というよりは、日本の気弱な娘という印象だ。そんな彼女を見ていると息子が惚れた訳が解ったような気がした。 どうせ、あっと言う間に別れると思っていたが、意外に長くつきあうのかもしれない。そんな気がした。
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