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南米漂流
     今日のブラジル 写真日記 (Photog...  (最終更新日 : 2020/11/24)
5・17 激化するデモ [画像を表示]

5・17 激化するデモ (2014/05/17) コンソラソン通りを降りて行くデモ隊の前方で、突然破裂音がなった。おそらく警察の撃ったゴム弾だ。デモをしていた人々が、蜘蛛の子を散らすように逃げてきた。道路わきでは、老人が大声で叫んでいる。
「人殺し、人殺し、何もしてない民衆に銃をむけるなんてひどい」
僕は、デモの中ほどに入たので何があったのか解らない。ゴム弾の音がなり、ガス弾の煙があたりに漂い、前方からバラバラと人々が逃げてくる。僕の前にいた男が、何かを投げた。バーン、後方で大きな破裂音がした。おそらく手製の爆弾だ。
「アホ! こんなところで、そんなもの投げるんじゃない。警察がこっちにゴム弾を撃って来るじゃないか」と思いながら、営業している有名肉料理レストランの方に逃げる。取りあえず、安全な所に逃げ込み、前方の様子を伺った。
断続的にゴム弾の音が続いている。ゴム弾と言っても侮れない。去年のデモでは運悪くあたったカメラマンが失明した。身体に当たれば、青あざだけでは済まない。前方のデモ隊が、ゴミに火を放ったようで、道の中央で火の手があがっている。
 さっきまで、学生を中心に2000人ちかく集まったデモ隊の人々は、「Wカップ反対」のシュプレヒコールをあげながら、時に笑顔をみせ、明るく健全にたんたんと道を進んでいたのに! それが突然、戦場のようになってしまった。
 ブラック・ブロック(街頭での抗議行動などで、各参加者が黒色の衣服、帽子、ヘルメット、サングラス、マスクなどを着用して行う。ブラジルでは彼らのデモは激しい破壊活動を伴う)と見られる黒ずくめの集団も1グループいたので、彼らが破壊行動を起こしたのかもしれない。
 W杯開催を支持する人の割合が50%を切ってしまった一方で、最近は激しい破壊活動を伴うデモ行動に市民はソッポを向き始めているらしい。ブラジル政府は情報操作をするから、その真偽は解らないが、去年の6月のような、教師や高校生、一般市民まで巻き込んだ巨大なデモとならないということは、ある程度あたっているのかもしれない。
 こうした学生が中心のデモとは別に、最近はセンテット(屋根なし住民)などの中流以下の人々がデモを起こすようになった。ただ彼らのデモは統率がとれているものの、バックに多分に政治臭さを感じる。とはいいつつも先日は、群衆の抑制が効かなくなり暴動にまで発展して、写真を撮っていた僕も驚かされた。
 昨晩行われた、サンパウロの国際空港のあるガルーリュス地区で起きたデモは花火を店から強奪し、警察隊に対抗した。未成年が多かったことや、その目的が判然としないことから麻薬組織が関与しているという噂もある。サンパウロのデモはますます複雑化している。

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