移民百年祭 Site map 移民史 翻訳
南米漂流
     今日のブラジル 写真日記 (Photog...  (最終更新日 : 2023/01/16)
6・24 ゴールの瞬間 [画像を表示]

6・24 ゴールの瞬間 (2014/06/24)  最初はチリ×オランダ戦の応援風景のみを撮るつもりだったが、撮っているうちに、やっぱりブラジルが得点したときの喜びの写真も撮りたいと言う気になってきた。問題はチリ戦が終わった後、ブラジル戦がはじまるまでに2時間以上もまたなければならないこと。5時を過ぎると、かなり暗くなっていて、激しい動きの写真はフラッシュなしでは撮れないことなどであった。待つことは仕方がないにしても、思うような写真が撮れるかは、ちょっと難しそうだった。
 しかし、だんだんブラジル戦の入場が厳しくなっていて、いつ撮影を禁止されるかわからないので、結局、ダメ元で残って撮ることにした。
 観客の中には、ちらほらと日本からの日本人らしき人が目に付いた。こちらに住んでいるような、一人の日本人のオジサンが、その人たちに近寄っては話しかけていた。どこかで見かけたような気がしないでもない。日本人の若者の一人には何か書いた紙切れを渡していた。おそらく、土産物か、何かを勧誘しているのだろう。別に悪いことをしているわけでもないが、なんとなく胡散臭さを感じないでもない。さすがにブラジル人も、中では、そういった勧誘をしている人を見かけない。一人もいないということは、おそらく、この中では、こういった勧誘やビラの配布は禁止されているのではないだろうか?
 僕の方に写真を撮るようなふりをして、すこしずつ近づいてきた。独りで場馴れした僕の様子に、日本人なのか、日系人なのか判断がつかないのか、すぐ傍にきてもなかなか声をかけてこなかった。もともとこういった場で日本人に声をかけられたり、掛けたりするのは好きではないので、僕の周りには「声をかけるな」的な雰囲気が漂っていたのかもしれない。それでも、意を決したように、「日本から来られたのですか?」と声をかけてきた。「いや、ここに住んでいます」というと「あ、そうですか」と言ってその場を離れて行った。あのオジサンはなんだったのだろうか? だいたい、この会場に来るのは海外の人でもあまり余裕のある人はいない。どちらかというと、バックパッカーなどが多い。オジサンは勧誘する場所を間違えている。せめて、ヴィラマダレーナや、日系コロニアが開催する観覧場にいかないと、彼の目指す金を持った日本人はいない。
 やはり5時をすぎると、ぐんぐん暗くなっていった。シャッタースピードはISO1600にあげても、ちょっと難しい状態であった。そのうえ、後ろの男が、ゴールが入った瞬間に、持っていた赤い応援グッズを振ったので、画面に大きく入ってしまった。そのようなグッズを持っていたことも知らなかったし、突然のことだったので、どうしようもなかった。おそらく彼にしても、とっさに振ったのだろうし、もう、文句も言う気にならなかった。しかし、3時間ちかくも、この一瞬のために待っていたのに、うまく撮れなくてがっかりしてしまった。

DSC_7939.jpg


前のページへ / 上へ / 次のページへ

楮佐古晶章 :  
E-mail: Click here
© Copyright 2024 楮佐古晶章. All rights reserved.