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南米漂流
     今日のブラジル 写真日記 (Photog...  (最終更新日 : 2020/11/22)
7・1 お粗末なW杯運営 [画像を表示]

7・1 お粗末なW杯運営 (2014/07/02) アルゼンチン戦は、世界の観戦客が集まると言う、ヴィラ・マダレーナに行く予定だった。もう家を出ようという直前に、「それなら、イタケーラのスタジアム近くに、アルゼンチン人用の大画面が設置されているそうですから、そちらに行った方がいいんじゃないですか?」という電話を受け取り、急きょ、イタケーラに向かった。W杯が始まって一度も行ったことがなかったので、イタケーラに行くのもいいかな、と思っていた。
「メトロはアルゼンチン人でいっぱいなんだって」という話を昨日息子から聞いていた。それにもかかわらず、僕の乗った車両には一人もアルゼンチン人はいない。本当にチケットを持っていない観戦客もイタケーラに行っているのだろうか? 少し心配になった。
「スタジアムに行く人はここで降りてください」という車内放送が聞こえたので降りて、メトロの職員に何処に、仮設の観戦場があるのか聞くと「最終駅のイタケーラでおりてすぐ隣のショッピングセンターの駐車場にあるはずだよ」と教えてもらう。言われた通りにいくと、確かにあった。しかし、何の指示の看板もなく、あっちゃこっちゃと、迷いに迷ってやっとみつけた。やっとみつけた、と思ったが駐車場への通路はすでに封鎖され、行くこともできない。通路の前に立った人間は頑として人を通そうとしない。これじゃどうにもならないと思い、ヴィラ・マダレーナに向かうことにした。
 メトロの汚い車窓からスタジアムが目に入った。急ごしらえで作ったということが、外からちょっと見るだけでもすぐわかる。ぐーん、と気落ちしてしまった。それでもなんとか気を持ち直し、メトロを乗り換えヴィラ・マダレーナに着く。友達の話では、「人が集まる飲み屋街はすぐ分かるよ」という話であったが、それらしい場所は全く見当たらず、家の前に佇んでいた人に聞いてなんとか解ったが、けっこう距離があって驚いた。
今年カーニバルで、ちょうど撮影に来たところであった。仮設の便所がいたるところに設置され、警察が、道路を封鎖し、入る人間を監視していた。とは言っても人は少なく、その入り口を通ってもまったく関心を向けられることもなかった。アルゼンチンらしき水色のシャツを着た人たちが集まるバーにいくと、数台の50インチクラスのテレビが屋内、屋外向けに設置されていた。食い入るように皆画面を見て応援しているかと思っていたら、それほどでもない。ほとんどの人がおしゃべりに夢中で、テレビがわーっという音をあげると目を向ける程度である。
この地域はお金に余裕がある人が集まる所と聞いていたが、彼らは、試合に見るためというよりは皆が集まるからきた、という感じであった。別に試合を見るだけなら、ホテルで見た方がより快適である。観戦というよりは出会い=ナンパをするために来た人が結構多いようだった。それでも、もちろん、アルゼンチンが点を入れたら大喜びをしていた。でも、どちらかというと試合は2の次なのではないだろうか。もっとも皆といっしょに喜びたくて来た人もいるだろうが・・・・。セントロのアンニャンガバウーとは観戦の真剣度が違った。
今日はあっちゃこっちゃと回って疲れ切ってしまったが、各地の様子が解ったことは大きな収穫であった。それにしても、仮設の観戦場が少なすぎる。前回のW杯ではパウリスタ大通りや、いろんなところにあったような気がする。今回は地元でやっているにもかかわらずこの有様である。世界各地から多くの人間が来ることは解っていたはずだし、南米諸国の余裕のない人たちが、高価なスタジアムに入れず観戦場に訪れる事は、最初から解っていたはずである。政府は大会運営あたって海外のプロを使わずに、自国の人間を使ったらしい。その結果がこれである。どうせまた、横領、横領で、能力のない安い会社を使ったのだろう。ブラジルは万事がこれ、である。この国がいわゆる一流国に仲間入りすることは、程遠い。いや、なることはないだろう。

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