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南米漂流
     今日のブラジル 写真日記 (Photog...  (最終更新日 : 2023/01/16)
7・9ブラジル大敗の影

7・9ブラジル大敗の影 (2014/07/09) 初めてまともにW杯の試合をまともに観戦した。と言っても仕事をしながらではあるが・・・。
 見ていて、ブラジル人のサッカー・キチガイの友人の言葉を思い出した。
「ドイツには買収が効かないから、負けることをネイマールは最初から解っていていて、自分の商品価値を下げないために怪我を装って逃げたのだ。ドイツにブラジルは負けるよ」
 怪我を負わしたコロンビア選手には、FIFAも言い訳をしっかり用意していておとがめなしだし、ビデオで見る限りでは、脊椎骨折の重傷にはとても見えない。試合後も病院に入院しているわけでなく、元恋人との間にできた息子と普通にいる写真がテレビで流された。だいたいネイマールの周囲には怪しい奴が多い。ネイマールの父親は守銭奴だし、マネージャー的なことをしているのは、ブラジルでは金に汚いことで有名な、あの元選抜のロナウドだ。たとえ彼がそんなことをしたくなくても、周囲が金でしばり仕向けた可能性はありそうだ。考えすぎの様な気がしないでもないが、その可能性もなきにしもあらず、である。
 今回のW杯は、これまで以上に金にまみれた大会である。スタジアム建設では、ブラジル各地の政治家、資本家が横領しまくったようだし、そのおかげで、完成は遅れに遅れた。先日、国際的なチケットのブラックマーケット組織のイギリス人大物が、リオの最高級ホテルに宿泊しているところをつかまった。この組織は100億円を稼いだとの噂もある。開催前の話では、チケットには購入者の名前が入り売り買いができないはずだったが、いざ始まってしまうとそんなことはおかまいなしで他人名義のチケットでも、問題なく入場できたようだ。高額取引が行われるため、外国人ダフ屋がスタジアム前にたくさん現れた。その中には日本人もいて逮捕されたというニュースがブラジルで流れた。
 去年の3月には65%だった大統領の支持率がずっと下がり続けW杯直前には35%にまでおちていた。ブラジルが勝ち進み38%にまでなんとか回復したものの、今回の大敗で再び支持率は下がりそうだ。僕が見ていたブラジルのTV局では試合中も、ニュースでも一切流れなかったが、読売新聞によると、前半終了前に3分もジウマ大統領を名指ししてのブーイングがあったらしい。このままいけばW杯後はデモの嵐が吹き荒れるだろう。いったいどうなるのだろう。
今朝のニュースを見ていると、7-1で大敗をきっしたドイツ戦に対して「情けない」「恥だ」というブラジル人ばかりだった。もう、これ以上の惨めな負けは許されない。どんな手をつかってでもブラジルは勝ちたいはずである。なにしろ大統領選ひいては国家の浮沈がかかっているのだから。しかし、昨日の試合を見る限りでは、3位決定戦の相手がオランダになってもアルゼンチンになっても八百長を使わなければ、勝てそうな感じがしない。もし、審判の買収など八百長を使ってボロがでたら大変なことになるだろうし、選手の買収はどちらも難しい。引き分けに持ち込んでPKでなんとか勝つのが一番よいような気がする。
 巨大なお金が動き、国家の浮沈までも巻き込んでしまうW杯。たかだかサッカー大会だろうなんてとても言えないレベルになってしまった。スポーツマンシップなぞ今や遠い昔である。
 ブラジルに住んでいる身としては、ブラジルの経済に上向いてもらいたいから、なんとか、今日はアルゼンチンにかってもらい、3位決定戦でブラジルがオランダにすんなり勝つことを願う


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