8・28 センテットの引っ越し (2014/08/28)
今日の朝の散歩は、普段と違ったレプブリカ方向に足が向いた。 イピランガ大通りを進み、サンジョアン通りに入ったところで、数台のパトカーや消防車が停まっていた。20階建てほどの古い高層ビルの前には、数十人の人々が集まっていた。 赤い旗が窓から垂れているところを見ると、センテット達が選挙して勝手に住みこんでいるビルのようだ。十数人の男女が、大型ペットボトルを打ち鳴らし、何か叫んでいる。 ちょと先には、2台の「引っ越し」と書かれたトラックが停まっている。どうやら、ビルからの立ち退きを迫られているらしい。 建物の前の人混みは、同じセンテットの人々であった。どうやら、建物の住人を説得しているようだ。ちかくにいたおばさんとおじさんの話を聞いていると、どうやら彼らは、別の占拠ビルに住むセンテットの関係者らしい。 「私はセントロで働いているの。遠い所に移されても困るのよね・・・」 ビルを占拠していた人々にはちゃんと引っ越し場所が用意されているようだ。引っ越し用のトラックまで用意され、まさにいたせりつくせりである。いくら廃墟同然だったビルだと言っても勝手に入り込んで住んでいて、住むところを与えられることになったのに、さらに文句をいうなんて、聴いていて釈然としないものを感じた。もっとも、ニュースではどこに連れていかれたかまでは報道されていなかった。ひどい場所に連れて行かれた可能性も十分ある。現政権が10月の選挙を見越して票を集めるための一環なのであろう。 なかなか引っ越しが始まらなかったので、ついついしびれをきらせて僕自身はセ広場に向かったが、後でテレビのニュースで見る限り、大きな抵抗もなく、引っ越しは終わったようである。
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