9・10 セ広場 (2014/09/10)
「ジャッパ、ジャッパ(日本人に対する軽い蔑称)」と誰かが呼ぶので、後ろを振り向いた。ごつい顔をした看板を持った男が一人いたが、別にそれ以上何も言わない。 セ広場の樹木の新緑を撮ろうと、メトロ駅の出口付近で撮っていた。その時後ろから声がかかったのだ。何となく、写真を撮って欲しくなさそうな雰囲気を察知したのですぐその場を離れた。 セ広場は麻薬、盗難品の売買、そして偽ドキュメントの販売場所としても有名なところで、身分証明書、免許書、はては、診断書まで、あらゆる偽ドキュメント売られているしい。しばしば、TVのニュースで犯罪の中心地としてレポートされる。 声をかけたこの男は、おそらく、顔を撮られたくないので僕に写真を撮るなと忠告したのだろう。常に数人の警官が巡回しているが、広い広場の隅々までは目は届かない。ナイフや銃をつきつけられたら、一巻の終わりである。今日は、彼以外にも、2,3のねっとり絡みつくような視線がカメラに絡みついてくるのを感じたし、あまり長いしない方が良いと思いすぐセ広場を離れた。ついこの間もおかしな路上生活者にしつこく後を付けられたばかりなので、決して無理をするつもりはなかった。 今年に入って、セ広場は、巡回する警官や、ほぼ常駐している警官も増え、以前に比べ随分と治安はよくなった。それでも危ない地域には変わりがない。以前はほぼ毎日セ広場に行っていたが、気が付かないところで顔を覚えられている可能性があるので、この頃は2,3日に1回ほどにしている。
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