9・25 ストリート・チルドレンとデカ腹おじさん (2014/09/25)
早朝、犬の散歩でリベルダーデ大通りを歩いていると、顔面を誰かに殴られ青あざだらけの若者や、汚れた服をまとった若者達数人がどこからともなく集まってきた。彼らはどうみてもストリートチルドンである。チルドレンと言っても皆身長は175cm以上あり、僕より背が高い。うっ、危ない! 一瞬緊張した。 しかし、彼らはぼくのことなんか見向きもせず、どんどん歩いて行く。10数メートル先に、バカボンに出てくる腹巻おじさん(名前は忘れた)のようなデカ腹の白人系オジさんが、教会の前に立っていた。 「チウ(おじさん)、チウ(おじさん)、お金おくれよ」 デカ腹おじさんは、乞われるままに、お金を財布から出してあげている。そして少し離れた所で見ていた彼らと一緒にやってきた仲間の少女にまで渡す。最初は脅されてあげているのかと思ったが、それは僕の勘違いでオジサンがすすんで渡しているのだった。近くのバス停でバスを待っていた人も怪訝そうな顔でみている。 セントロ付近には、ハトにエサをやるハトオジサンやオバサンがいる。ハトたちは彼らを覚えていて、姿を見ると、次から次とやってくる。ストリートチルドレンと、このデカ腹おじさんを見ていると、ハトとハトオジサン達を連想してしまった。 困った人たちにお金を恵むことは善行ではあるが、恐らく少年たちは食べ物を買わずにクラックなどの安い不純物だらけの麻薬を購入するだろう。そして麻薬が切れたら盗みや強盗を働くと思う。それを繰り返し身体がボロボロになり、あっという間に死んでしまうのだろう。 「麻薬を買うからストリートチルドレンにはお金を渡さない方がいいですよ」と友人の日系人に注意されたことがある。 確かにその通りだろう。でも中には本当にお腹が空いている子もいるかもしれない。タイミングよく小銭がズボンのポケットにあるときは、表情が荒れていない子には、お金をあげるようにしている。食べ物を食べて一時でも空腹を忘れられるならと思って小銭をあげているのだが、子供のことを考えるとそれも間違いかもしれない。難しい所である。
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