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     今日のブラジル 写真日記 (Photog...  (最終更新日 : 2023/01/16)
11・20 コンセンシア・ネグロの日 [画像を表示]

11・20 コンセンシア・ネグロの日 (2014/11/21)  今日は「コンセンシア・ネグロの日」。グーグル翻訳に入力すると「黒人意識の日」。解ったような解らない翻訳であるが、黒人を意識する日?
 セントロでは数か所でイベントがあるようなので、重い腰をやっとあげ会場に向かう。アニャンガウーの会場に行くと、特設会場でショーが行われていた。観客の約半分が黒人系の人々である。上半身裸で酔っ払たようなトロンとした目つきの人も結構多い。見た目はどうみても路上生活者である。舞台を数枚撮って別の場所に移動しようと思い、どんどん前に進んでいくと、柵で覆われたカメラマンやテレビのクルー用の前面スペースで、いつもイベントで見かけるカメラマンが写真を撮っていた。手を挙げて軽く挨拶すると
「こっちに来れば、そこは危ないよ」と言って、わざわざ管理する人間に話を付けてくれた。本当はそこまでして撮るつもりはなかったのだが、せっかくの好意なのでありがたく受け、他の場所に行くのを取りやめてここで写真を撮ることにした。
 壁の反対側から見ていると、実にいろんな人たちがいた。ベロベロに酔っ払って、他の観客に絡む黒人のおばちゃん。もう目が座っている。ビールを買っては飲んでいるので路上生活者ではないのか? しかし裸足である。壁を乗り越えてくる麻薬に酔っ払った路上生活者? ペロンペロンでおぼつかない足で踊る上半身の男達。いちゃつくカップル。後ろから男が女の首元に口を這わし、ふたりとも恍惚とした表情をしている。確かに外側に居れば危なかったかもしれない。
 細めのナイジェリアのハンサム・ロッカーが歌った後、CDを観客に渡している。実は渡していると思ったのは間違いで、売っていた。こんな金を持ってないような人々に売ろうとしてもしょうがないのに、と思いながら見ていると、それでも数人の人が購入していた。
 ブラジルは差別が無くて黒人の天国だ、というようなことを外国の黒人から聞いたことがある。しかし、決してそんなことはない。諸外国同様差別に満ち溢れている。ただ幾分はましかもしれないが・・・。現に、貧しい人々の多くは黒人系であるし、上流階級の集まりなどに行くと90%が白人系で、ときおり日系人らしき人々を見かける程度である。
 人種差別の告発事件などがあると、テレビで白人系のアナウンサーが「人種差別は本当に恥ずかしいことです。やめましょう・・・・」というようなことを発言する。僕が見る限りではテレビのアナウンサーの90%は美男美女の白人系である。そんな人種差別の象徴みたいなところで働いている彼らが差別はやめましょうと言っても空々しいだけである。

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こんな所に子供連れで来るとは・・・


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