日本から親類を訪ねてきた老夫婦に出会った。 「ブラジルはどうですか？」 「いいところですね～」と言って夫人が顔をほころばした。 一瞬、「非常に危ないですから気を付けてください」と言おうかと思ったが、その方たちの親類が気をつけているだろうし、もう、すでにブラジルにきてしまった人にあれやこれやと注意して怖がせるのも良くないと思い何も言わなかった。 　パウリスタ近くの一流ホテルに宿泊し、移動もタクシーや車だとしたら、強盗に遭う可能性もそれほど高くないのかもしれない。どうだろう？ 　しかし、最近、リオではセレブがリストアップされ狙われているようだし、今後、海外からの旅行者を狙った犯罪が頻発するようになるかもしれない。Ｗカップでは、かなりの数の警官が動員され警備していたにもかかわらず、けっこうの数の旅行者が襲われたようだ。 　この頃は、スーパーやバス、パン屋、薬局などで庶民などが日常的に襲われるようになった。以前は、襲われるのは、高級レストランや高級アパートなどばかりだったのに！　麻薬欲しさに犯罪に手を出す未成年が激増しているせいだろう。こういった未成年の多くは、警官を恐れておらず、警官を襲い発砲する事件も増えている。 　街を歩いていて、強盗に襲われる可能性だけでなく、いつ流れ弾が飛んでくるかわからない。注意をしてし過ぎることはないと思う。しかし、その割には、旅行者が襲われたという話をあまり聞かない。もしかしたら、そういう情報は一般にはながされないのかもしれないが、ブラジルが初めての旅行者はビギナーラック？　で知らない間に危険をさけているのかもしれない。

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