12・20 食糧の大切さ (2014/12/20)
「息子さんは後をつがないんですか?」 ちらりと息子さんの方を見ながら 「う~ん、もう9回も強盗にやられているからね。強盗がいなかったら、続けるだろうけどね。 強盗がこなかったら、ブラジルの百姓はいいよ~」 オルガニック市で直売をしているおじさんが言った。などなど話をしているところにブラジル女性のお客さんがやってきた。そのお客は数種の野菜をとっておじさんに渡すと、おじさんは、野菜を結んでいるヒモを解き、二つに分け始めた。 お客が帰ってから「半分しか買わない人もいるんですか? ケチですね~」 「いや、違うんだよ。最初にあの客がきたとき、お金はちゃんとだすけど、野菜は全部はいらないから、残りはひきとってくれって言うんだよね。買い過ぎて腐らせて捨てるのが嫌なんだって」 僕はてっきり彼女がケチで、安くあげたいから分けてもらって買っているのだと思っていた。下種の勘繰りをした自分が恥ずかしくなった。確かに、僕も食べ物を買い過ぎてしまい腐らせて捨てるのは大嫌いなので、その気持ちは解かる。 「さっきのような客もいるけど、高いって文句をいう客もいるけどね」とおじさん。 食べ物が豊富なブラジルでは食べ物を残すのをよくみかける(残すことが礼儀だというようなことを聞いたこともあるが・・・)だけに、食べ物の大切にする人を見て、嬉しくなった。
|