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南米漂流
     今日のブラジル 写真日記 (Photog...  (最終更新日 : 2023/01/16)
12・25イブのセントロ [画像を表示]

12・25イブのセントロ (2014/12/25) イブのセントロはどうだろう? 雨が降ったり止んだりの肌寒い中、午後のセントロに足を向けた。
まず、アフリカ人が多い、サンジョン通り付近に向かう。アフリカ人は普段に比べ少なめに感じがするが、ブラジル人の許可書を持った露天商たちはいつもとかわらず商っている。妙にざわついた雰囲気が気にかかった。
市営劇場前にいくと、路上生活者が一斗缶に炭をいれ火を焚き、肉を焼いていた。肉を焼く匂いに誘われ、数人の路上生活者が集まってきている。普段、こんな街中で火を焚いたりするとたちまちに警官が来て辞めさせられるが、今日は大目にみているのだろうか? 
大き目の商店が並ぶジレイタ通りに入る。半分以上の商店は開いているが、さすがに人通りはいつもより少ない。僕の印象では、イブにはほとんどの店が閉まっていたような気がするし、せいぜい昼までの営業だったような気がする。ブラジル人も随分勤勉になったものだ。
セ広場に入ると、何処にも行き場のない人が毛布にくるまってゴロゴロ寝ていたり、街路樹の根元に座って、ぼーっと行き交う人を見たりしている。そのすぐ脇では数十人の男達が手に手に盗難品と思われる品を持って物々交換をしている。かと思うと数十m先で酔っ払いが大ゲンカをしているし、そのわきでは、牧師を囲って十数人が説法を聞き入っている。そんなセ広場を横切る東洋人のアベックとすれ違った。危なそうな雰囲気に驚いたのか男性がカメラをデイッパックに入れていた。おそらく日本人だ。小奇麗でゆとりのある顔をしているし、中国人とは異なる柔らかい雰囲気をしている。たぶん観光でセントロに来たのだろう。別に迷っている感じもしなかったので話しかけることもなく通り過ぎた。出かける前に見た鏡の自分を思い出した。着古したジーンズに洗いざらしのシャツ、そして5年以上使い続けているボロボロの鞄、絶対観光客には見えない。あまりに汚い恰好なので、シャツをもう少し見栄えの良いモノに変えた。というのは、あまりに見かけがみすぼらしいのに一眼レフカメラを持っていたりすると、警官に尋問を受けたりする可能性があるからだ。とは言っても小綺麗すぎると泥棒に狙われる可能性もある。そこそこ汚い程度が一番いい。
最後にリベルダーデの喧騒を撮って帰ろう、と思いたった。な、なんとメイン通りのガルボンブエノ通りにある商店のほとんどが閉められていた。これらの店のほとんどは、中国人経営なので通常通り営業し、年末年始の食料品を求める買い物客であふれていると思っていた。数年前はイブでもクリスマスでも営業していた? はずなのに。
ブラジル人にとってクリスマスは1年の最も大切な行事で、ごちそうを作って家族と過ごすというのが今までの一般的な習慣であった。それなのにクリスマス・イブの午後を過ぎても多くのお店が営業しているのには驚いたし、夜にはバイレ・ファンキ(路上ディスコのようなもの)が市内各地で催され、多くの若者が朝まで踊り騒いでいたらしい。
変わりつつあるブラジルを感じた1日であった。

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セ広場


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